2021年8月27日(金)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は地元のラジオ番組に出演し、ダバオ市の新型コロナウィルスワクチン接種状況について述べ、市が目標としてしている120万人へのワクチン接種(2回分)は難しいが、少なくとも1回接種を120万人に対して年末までに終わらせたい意向を示した。
サラ市長は、市内におけるワクチン接種可能人数を1日10,000人から15,000人に引き上げ、市民へのワクチン接種スピードを加速させていることを強調し、このままのペースでいけば、少なくとも1回120万人という目標は10月あるいは11月には達成できるであろうと述べている。
しかしながら、全てが順調に進んでいるわけではなく、マティーナ地区のワクチン接種会場を視察したサラ市長は、視察後に市の接種目標を達成するためには、市内におけるワクチンの数量の確保、ワクチン接種会場の増設、市民にワクチン接種が出来る日数の確保など課題も多いとコメントした。
ダバオ市の担当者によると、現在ダバオ市ではOFW(フィリピン人海外出稼労働者)と最も優先度が高い医療従事者の家族へのワクチン接種を優先して進めており、特にOFWには専用のモバイルワクチン接種会場を8月18日から設け、接種率を上げる取り組みをしているという。
人口の1割、1000万人以上の海外出稼ぎ労働者(OFW)を抱えるフィリピンであるが、コロナ禍においてOFWを再び受け入れる条件として相手国がワクチン接種を条件に入国を許可するという傾向が強まっており、サラ市長はワクチン接種が遅れるとOFWが出国できず、収入もないという現実的な問題を早めに解決するため、OFWを優先して接種したい考えを示している。
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