【News】人気ラジオ番組の司会者が銃撃される

放送を停止したABS-CBN社

7月14日午後5時ごろ、ダバオ市で銃撃事件があった。この事件で、弁護士のSitti Gilda Mahinay-Sapie氏と、その夫であるMuhaimin Sapie氏が殺害された。現在もこの事件は捜査が続いている。また、2人が出演していたラジオ番組は、ダバオ市だけでなく、国内でも話題になっていた番組であった。

7月18日の夜、ラジオ番組「Justice Redeemer(正義の救世主)」のスタッフは、ダバオ市のバランガイTalomoにて、住人である前述の2人が殺害されたことを非難する声明を出した。この2人は、同ラジオ番組の司会者であった。そして、今回の殺害は「卑怯で悪質な行動」であり、自分たちは正義を求めると述べた。このスタッフによると、2人は自身の法律事務所の前から狙撃されたため、その15分後にその日の放送を取りやめたという。

Muhaimin Sapieが司会を務めた同番組は、ラジオ、Facebook、およびYoutubeで週6回放送されていた。そして、2020年7月にABS-CBNのフランチャイズ権がなくなってから放送が中止された「True Case」という番組の影響を受けているという。

同番組は殺害された2人について言及すると、「True Caseにゲストの弁護士として短い期間出演している際には、正義を求めると不当な扱いを受けると恐れるために未だ解決策が見つかっていなかったり、法廷にもっていくことができなかったりする法律の問題や、不当な扱いを受けた経験がたくさんあることに気づいていました」と述べた。その後、似た番組を立ち上げることになり、「Justice Redeemer」という番組が始まったという。

2020年11月に始まった同番組には、たくさんのリスナーやフォロワーがすぐに付いた。しかしながら、多くの苦情や法律問題が、ダバオ地方だけならず、国内のさまざまな場所から寄せられるようになったという。番組スタッフは、「人々を助けている間にも、番組には影響力の大きい人物や大規模ビジネス、行政関係者、さらには悪事を働く団体に関するものまで、言葉の暴力が寄せられるようになりました。どれも放送されれば非難されていたであろうものばかりでした」と語った。この発言からも、国内に番組を敵対視する人がいたであろうことが伺える。

現在もダバオ市警察署は事件を調査していると述べている。誰が、どのような目的で犯行に及んだのだろうか?