ダバオ市では2021年4月に39件の火災が発生し、合計で10,539,500ペソもの損害を出したという。そして4月28日、その中でも最悪ともいえる火災が発生した。ダバオ市のムスリムが多く住むIlandにて発生した大規模火災では、202軒もの小型住居が全焼した。その原因は、この地区に住む「ある夫婦」だった。
ダバオ市警察署によると、今回の火災の原因となった男性は家で飲酒していたという。その様子に苛立った妻と夫と口論となり、喧嘩が勃発した。その際、夫側はガソリンを手に取ると床に撒き散らし、火をつけた。その後、軽い素材で出来た近隣住居に火は瞬く間に燃え広がったという。
ダバオ消防局によると、午後9時に出火し、ほとんど鎮火したのは午後11時になってからだったという。また、今回の火災で発生した損失は200万ペソに及ぶという。今回の火災では、火災現場から逃げようとした際、道路に飛び出た56歳の男性がトレーラートラックと衝突し死亡した。その他に火事の死傷者に関する情報は出ていない。また、ダバオ福祉開発局(SCWDO)は、今回の火事の被害を受けた住民に適切な支援が行き渡るように動いているところだ。
また、消防署の担当者は、火事の最も多い原因についても言及すると、間違った電気配線に気をつけるよう呼びかけた。そして、古いなどして取り替える必要があるか、ネズミなどの動物によって断線した箇所はないか確認し、火事を未然に防ごうと注意喚起した。
些細な喧嘩が大きな火災を生んでしまったことは、とても痛ましい。また、禁酒令が敷かれている中で飲酒していた事実も看過できない。