【News】私立病院に勤める医療従事者へのワクチン接種は本日から開始

サラ・ドゥテルテ市長

7日(日)、ダバオ市は新型コロナウィルスワクチンに関して、私立病院に勤務する医療従事者向けの接種を8日(月)からマビニ小学校で開始すると発表した。市のワクチン接種担当者によると、およそ2,400名の私立病院医療従事者へ接種を予定しているという。

ダバオ市内でのワクチン接種については、5日(金)からフィリピン南部医療センター(SPMC)に勤務する医療従事者に対して開始されている。同日はおよそ150名の医療従事者にワクチン接種が実施された。またワクチンは中国政府から寄贈されたもので、ダバオ市は33,600回分が確保されている。

一方、中国シノバックバイオテック社のワクチンに関しては、一部の医療従事者から安全性に対して疑問視する声も上がっているが、フィリピン南部医療センター(SPMC)が同センターに勤務する医療従事者ら5,900名のうち、1,700名を対象に調査したところ、およそ85%が同社のワクチンに関して問題ない、接種を希望すると答えた。

ダバオ市保健局によると、市で目標としているワクチン接種人数は120万人で、優先的に接種を予定している人数は上記の医療従事者、高齢者、低所得者、警備員らおよそ50万人であるという。また、医療従事者らは市保健局が、高齢者は高齢者局、低所得者は社会福祉開発局などがそれぞれ接種開始に向けて準備を進めている。

フィリピン国内のワクチン供給については、中国政府からシノバックバイオテック社のワクチンが60万回分、ワクチンを複数国で共同購入し、公平に分配するための世界保健機関(WHO)の国際的な枠組み「covaxファシリティ」から英アストラゼネカ社のワクチンが約48万回分提供されている。

政府は2021年中に7000万人の国民に接種するために合計1億4800万回分を輸入することを目標としている。既に政府や各地方自治体がアストラゼネカ社及びインドの製薬・バイオテクノロジー大手セルム・インスティテュート・オブ・インディア社と計3000万回分のワクチン供給について合意している。

ダバオ市はアストラゼネカ社と正式にワクチンの供給に関して契約を結んでいるが、世界的な需要の高まりを受けて、ワクチンの供給は早くとも2020年の7月以降になりそうである。