3月1日、ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏は、2022年の大統領選に出馬しないことを公式に発表した。ダバオ地方でサラ市長の出馬を願う声が大きくなるばかりだったが、本人の意志はかなり固い。さらに、父であり現大統領であるロドリゴ・ドゥテルテ氏もまた、この件についてコメントしている。
サラ市長は、ダバオ市役所情報局のメディア向けビデオメッセージで、「もう一度言います、私のことを信じ、2022年の大統領選に出馬するよう声を上げてくれた友人たちに感謝します。皆さんが見せてくれた団結力や力強さは、私にもあなたのような友人がいるのだと教えてくれました。とても嬉しかったです」と語り、声援を送ってくれた人たちに感謝を伝えた。
そして、「ビニールシートや自動車で行進を繰り返しおこなう必要はありません。皆さんの声を聞いて、今、皆さんの心の内が分かったからです。私も同じ気持ちです。それは、世界を見たいようなものに変えようとし、望んだような世界がなると信じる、その気持ちが一緒ということです」と語ると、支援者に『お金が不足している人、お腹がすいている人、そして仕事を失った人たちのために仕事を創出する人』に、その力を貸してほしいと語った。
そして最後に、「私たちが選挙運動をしなくても、私たちが見せた力強さや団結力は、困っている多くのフィリピンの家族たちの希望になる」と語った。
サラ市長は何度も大統領選に「出馬しない」意向を伝えていたが、ダバオ市だけでなくダバオ地方、さらには国内の複数箇所でサラ市長に大統領選に出馬してほしいという声が続いて上がっていた。
今回の件について、サラ市長の父親であり、現フィリピン大統領であるロドリゴ・ドゥテルテ氏もコメントしている。ドゥテルテ大統領は、2月28日の記者会見にて、「サラは3人の子どもがいるから出馬したくないと思っている。まだ子どもたちも若い、まずは家族を優先したいんですよ。そして、まだ大統領になることについて考える時間があるとも言っていました。こう言っていましたよ、『もし神様がお父さんみたいな大統領になってほしいと思うなら、大統領になります。しかし、今ではない』と」