ダバオ保健省(DOH-Davao)によると、ダバオ地方の新型コロナウイルス(Covid-19)患者の病床稼働率はすでに「危険ゾーン(danger zone)」に入っていることがわかった。病床稼働率がここまで大きくなっている要因とは何であろうか?
9月27日時点で、Covid-19患者の病床78台のうち、71.79%が稼働していたという。以前の報告では、DOH-Davaoが定める割合によれば71%というのは「危険ゾーン」に値することになる。また、その他のそれぞれの病床稼働率は、集中治療室の病床は44台のうち47.33%、隔離病床は419台のうち36.75%、Covid-19ではない患者の病床は6,240台のうち45.19%、一時的な治療および監視施設(temporary treatment and monitoring facility:TTMF)の病床は8,119台のうち31%である。
この状況を受けて、DOH-DavaoはCovid-19病床数を増やそうと動いているところだ。まず、Covid-19対策病院のCovid-19病床稼働率を30~50%にしようとしている。そして、今後Covid-19対策へ転換する病院の当該病床稼働率を30%にするようだ。現在、Covid-19対策を行なっている病院は、ダバオ地方内に2つしかない(ダバオ市のSouthern Philippines Medical Centerおよび ダバオデルノーテ州タグム市のDavao Regional Medical Center)。そこで、私立病院もこの対策病院になるように、準備はすでに整えてあるという。
前回の記事でもお伝えしたが、先月にダバオ地方におけるCovid-19陽性者数は3,000人を越えた。9月の1ヶ月間に確認された陽性者数は974人であったが、これは3月に感染が始まってから最も多い人数であった。さらに、Covid-19死者数は27人であり、こちらも最も多い人数であった。このように、先月はダバオ地方内のCovid-19感染者数が過去最大であったことがわかる。
経済が徐々に動き出し、人の動きが始まりだしてから比例するように感染者数も増え始めている。しかし、失業のために日々の生活が厳しい人たちも多くいる。経済と感染拡大対策の両輪を回していくためにも、私たち一人ひとりが感染拡大対策にしっかり取り組んでいくことが大切である。