【News】ダバオ地方の医療保健従事者87名が新型コロナウィルスに感染、政府は死亡した人に100万ペソを補償

SPMC

5日(金)、フィリピン保健省ダバオ支部は、ダバオ地方で新型コロナウィルスへの感染が確認されている360名のうち、約24%にあたる87名が医療保健従事者であるということを公表した。そのうち2名はフィリピン南部医療センターのスタッフで死亡している。

同省の報告によれば、上記のダバオ地方2名を含む、新型コロナウィルスへの感染によって亡くなった医療保健従事者はフィリピン全土で32名報告されており、少なくとも各人につき100万ペソ相当の現金が政府より亡くなられた方の家族に補償されるという。

背景には、新型コロナウィルス対策で、元々予算計上されていた医療保健従事者への現金給付プログラムにおいて、担当省庁である労働雇用省、保健省、予算管理局が2か月以上も遅延を発生させていることに対して、ドゥテルテ大統領が怒りや不満をあらわしたことで担当省庁が早急に動き、結果として4日に承認されたものである。

6月5日時点で、フィリピンにおける新型コロナウィルスの感染者数は20626件と既に2万件を超えている。現在でも一日当たり、200名以上の感染を確認する日が続いており、収束の気配が見えてこない。一方、経済活動は徐々に再開し始め、人々の接触機会は増加傾向にある。疲弊する医療現場では退職者が続出していることもあり、医療崩壊が懸念されている。