マニラ首都圏やセブ地域でも複数の都市が次々と禁酒条例の緩和、又は解除を進める中、ダバオ市は未だ禁酒行政令を継続しており、酒類の販売は24時間禁止されている。
市は現状のところ、6月15日まで延期としているGCQ(一般コミュニティ防疫)が解除されるまでは禁酒行政令も解除しないことを決定している。しかしながら、先日ラジオ放送において市長から、禁酒行政令が更に続く可能性を示唆する発言があった。
サラ・ドゥテルテ市長は5月28日のラジオインタビューにおいて、メディアから禁酒行政令の解除をしないのかと質問があった際に、「残念ながら答えはNO。今は肝臓と命(Liver and Lives)の寿命を2ヶ月間伸ばすとき」と冗談を交えながら述べた。
市長のこのコメントは今後更に2ヶ月間伸びるというニュアンスではない。しかしながら発言には、ダバオ市のコロナ感染者がコミュニティ防疫の施行後も集団で飲酒していたケースが報告されているという背景がある。サラ・ドゥテルテ市長は、「感染経路を辿れば集団で飲酒をした際に感染が広がっていることが分かる」と述べ、禁酒を呼びかけた。
コロナ対策の一環での禁酒行政令はこれまでに2度出されており、3月19日に発令されたときには酒類の販売禁止が午後5時から午前8時までであった。しかし4月6日には、強化されたコミュニティ防疫(ECQ)ガイドライン(大統領令23-A号)に基づき、24時間の飲酒禁止となった。違反者は3000ペソの罰金、二度目以降の違反に対しては、5,000ペソ又は1年以下の懲役が課される。