フィリピン輸出連盟ダバオ地域支部(Philippine Exporters Confederation Davao Region Chapter 以下PhilExport-Davao)事務局長のMarizon Loreto氏は、現在広く流通しているキャベンディッシュ種以外のバナナ品種の輸出力強化に注力していくと述べた。
フィリピンでは、日本でも広く流通しているキャベンディッシュだけでなく、カルダバ、サバ、ラカタンなど、さまざまな品種のバナナが一般の食卓に並ぶ。
バナナ農家はこれまで、マイナー品種に関して販売力を強める知識を持っていなかったため、キャベンディッシュ以外のバナナの生産が伸びていないと、Loreto氏は説明した。国際市場ではバナナチップの需要が高まっており、マイナー品種を輸出する機会もあるという。
しかし、外国資本の大規模なプランテーション農業が確立しているキャベンディッシュに比べ、マイナー品種はその生産体制が整っておらず、品質の高いバナナを育てることが難しいという。
10月24日にダバオ市内のホテルで開催されたフィリピンバナナ産業フォーラムでは、研究結果、育成技術、生産事例などが共有され、政府からの融資に関しても説明があった。同時に、マイナー品種の輸出可能性について検討会が開かれた。
フィリピンでは、バナナは単なるデザートではない。日本でもそのポテンシャルの高さは、たびたび話題になっており、将来は多様なバナナをフィリピン国外でも見ることができるかもしれない。