近年、大規模なトライアスロンの世界大会がダバオ市で開催されるなど、自転車の人気がダバオで徐々に高まっている。ダバオ市にあるSikad Davao Tambayan Bike ShopのMaria Leah Valencia氏は、2018年の自転車、自転車用品、ギアなどの売上額が約1300万ペソに達したと述べており、売上額は2016年から200%増加し、同市での自転車愛好家が増加したことを示しているといえる。またValencia氏は、売上額が3倍になったことを受け、オブレロ通りにある店舗に加え、マティーナにSikad Davao Dexmax Bicycle Shopのオープンも進めた。
昨今の自転車人気には、市内の幹線道路の整備が進んでいることも関係していそうだ。自転車を利用して通勤や通学をするダバオ市民の姿を多く目にするようになり、自転車を利用したライフスタイルが多くの人に取り入れられている。また、Sikad DavaoのDexter Maxino氏によると、自転車レースや競技に限らず、自転車に乗ることを奨励する家族向けのイベントなどが市内で増加しており、自転車への関心が高まっているという。
Sikad DavaoはFox Racingのパートナー企業であり、Primer Group of Companiesのメンバーでもある。Primer Group of Companiesは、7月20日のInternational Ride Mountain Biking Dayに合わせて、クロコダイルパークの自転車ルートを整備し、ダバオ市の自転車利用者を対象にイベントへの参加を呼びかけている。Primer Group of CompaniesのMae Sanchez氏によると、同イベントはコミュニティへの還元を目的としており、営利目的のイベントではないため、最小限の登録料のみで参加ができるとのことだ。
しかし、今後も自転車の需要が増加し続ければ、安全面での対策が必要不可欠となるため、地方自治体は自転車利用者の権利や専用レーンの設置の検討などが必要になってくるかもしれない。