【News】水源が限られたココナッツ農業者、政府は海水の淡水化に注目

ダバオ地方はその恵まれた環境と天候から、農産物が毎年豊富に栽培されている。ココナッツもその一つであり、果肉から殻、固い皮まで、余すことなく利用されるほどだ。特に東ダバオ州では複数のココナッツ農業者が点在しているが、真水の水源が限られているという問題を抱えている。

このような問題を解決するため、政府は栽培地の近くに広がる海水を淡水化させ、農業者が利用できる水源として活用することに注目した。同プロジェクトのメリットはココナッツ農園に清潔な真水を提供するだけでなく、その過程で塩を生産することも可能であること。塩はココナッツの肥料として重要な成分となっているらしく、生産された塩は農業者に与えられるそうだ。

海水淡水化プラントのコストも比較的安価の模様で、小規模工場の立ち上げにかかる費用は200万ペソ(約416万円)程度。さらに同工場でも12,000リットルもの真水を生産することが可能になっている。

ダバオ地方は農産物の栽培に最適な場所の1つである一方、地域によっては水源が限られている場所もある。幸いにも同地方は海に近いことから、真水を必要とする事業者をターゲットとした海水淡水化事業の必要性が今後高くなっていくのではないだろうか。