フィリピン、マニラのニノイ・アキノ国際空港(NAIA:The Ninoy Aquino International Airport)は、旅行ウェブサイトの選ぶ、世界のワースト空港20とアジアのワースト空港5という不名誉なランキングから脱出することができた。
2016年10月、NAIAは、旅行ウェブサイト“The Guide to Sleeping in Airports” で実施された調査において、アジアで5番目に『悪い』空港に選ばれていたが、先週、同ウェブサイトで公開された2017年の調査では、フィリピンの空港は、不名誉なランキングに記載されていないことが明らかになった。
マニラ空港として馴染みのあるNAIAは、2011年から2013年にかけて世界最悪の空港のタイトルを獲得。2014年には、4位になり、2015年は、世界のワースト空港10からはランクアウトしたもののアジアのワースト空港8位にランキングされていた。
2017年は、NAIAが最悪の空港ランキングから脱出できただけでなく、ダバオ国際空港、イロイロ国際空港、マクタン・セブ国際空港、クラーク国際空港の4つ空港が『アジアのトップ25空港』に選出され、フィリピンにとって、嬉しい結果となっている。ちなみに、最新調査では、世界最悪の空港として、南スーダンのジュバ国際空港、アジア最悪の空港として、ウズベキスタンのタシケント国際空港が選ばれている。
NAIA輸送責任者のトゥガデ氏は、「旅行サイトの意見やフィードバックを歓迎し、NAIAを継続的に改善することを誓う」と話し、「ワーストリストに入らなかったことは喜ばしいが、むしろベスト空港リストにランクインする水準まで努力を怠らないことが大切だ」と述べた。
また、NAIAの代表責任者であるモナル氏は、「より大きな課題を課すことは、成果の維持と、それを上回る結果をもたらすことがある」とし、空港がワーストリストから脱却したにも関わらず、NAIAの改善を積極的に検討している。
一方、フィリピン運輸省も、ドゥテルテ政権下におけるNAIAの改善課題を掲げている。
•一般飛行の制限と、商業飛行の優先順位付け、および遅延の対策
•フライトの遅延を減らす為、航空会社に対し、5分ルール(離陸を宣言した航空機は、所定の時間内に出発するか、できない場合には待機中航空機の一番後ろに並び直す必要がある)の適用を喚起する
•より効率的に航空機を動かせることができるよう、高速滑走路脇に、タキシング用走路を建設する
•空港に清潔なトイレの設置、無料Wi-Fiの提供などサービス向上 など。
ターミナルの指定された場所に一般タクシーの乗り入れを許可することで、タクシー不足を改善することができ、旅客サービスを向上することができるとも述べており、国を挙げて、フィリピン玄関口であるNAIA改善に取り組んでいる。早くもベスト空港リストにランクインすることを目指しているようである。