2017年上半期に起こったダバオ市の火災事故は168件。昨年同期の331件に比べると、50.7%と大幅に減少していることがわかった。消防局の報告によると、火災のほとんどは住宅からである。件数は大幅に減少したが、残念ながら被害額は増加しており、昨年のP6100万ペソに比べ、今年はP6億1900万ペソ 。10倍に上っている。
今年の被害額が高い要因の1つが、2月に数日間続いた、リサダストリートの火災事件で倒壊した事業所や家屋の為で、被害額は3300万ペソ。また、4月に共産主義グループによって焼失させられたラパンデー・ボックス工場の火災事件は、約5億ペソと大きな被害となっている。最近ではダバオ市ササにあるサグレクスコーポレーションを襲った火災であり、損害賠償額は3500万ペソであった。
大規模火災や、工場、倉庫など大きな施設の火災があったことが被害額が増大した原因となっているようだが、その一方で、昨年13人だった火災による死傷者は、今年は3人だったとのこと。こちらも大幅に減少している。
ダバオ市では、電気関連の出火が主な火災原因となっている。消防局では、火災発生を防止するため、地域住民に安全な行動を促す意識向上キャンペーンを行っており、現在、安全講習会、セミナー、訓練を実施しているほか、事業所内の火災安全検査を強化、基準の安全対策が施されているかの確認も行っている。