フィリピンで絶大な人気を誇る日本人アーティスト~AYUMI ~とは?

画家・ライブペインターのAYUMIさんに独占インタビュー

皆さん、こんにちは。ダバオッチ編集部です。1月12日、13日と日本の安倍晋三首相がダバオを訪れました。ドゥテルテ大統領就任後、初めて国外から首脳を招いたとあって、フィリピン国内はかなりの歓迎ムードで、大統領の自宅で首脳会談が行われるほどでした。

ドゥテルテ大統領と言えば、日本では「暴言」、「麻薬戦争」等の報道が目立ちますが、ダバオやフィリピン国内では悪に「鉄拳」をくだす、頼れる家長として、高い支持率を得ています。そんな大領領の肖像画を昨年の大統領選前から描き続け、大統領府から感謝状まで贈られているフィリピン国内で絶大な人気を誇る日本人アーティストがいるのをご存知でしょうか。
今回編集部では、ダバオにチャリティーイベントのため、訪れていた、画家・ライブペインターのAYUMIさんに独占インタビューをさせて頂きました。日本人として初めてドゥテルテ大統領から感謝状を贈られているAYUMIさん。今フィリピンで最も知られている日本人女性アーティストと言っても過言ではありません。これまでどのような活動をされてきたのか、またフィリピンやダバオについてどのような印象を持たれているのか伺ってきました。
===こんにちは。AYUMIさん、ダバオッチ編集部です。早速ですが、フィリピンを訪れたのは何回目ですか

フィリピンを訪れるのは今回が4回目です。初めて訪れたのは2015年9月で、セブにある大学にてライブペイントをしました。その時に、当時ダバオ市長だったドゥテルテ氏の存在を知ったんです。もともと治安が良くなかったダバオを現在の安全な街にしたという偉業に感銘を受けました。その後、2016年の夏に初めてダバオを訪れました。

===あの有名なドゥテルテ氏の絵を描かれたきっかけは何だったのでしょうか

2016年3月頃に、ドゥテルテ氏が大統領選に出馬されていること、偏ったメディアの情報が蔓延する中、フィリピンの方々が心から国の変革を求めていることなどを、現地に住むフィリピンの知人から聞きました。そしてその知人から提案されたのが、「ドゥテルテ氏の人柄を私の絵で描く」こと。政治家を描くということは初めてで少し戸惑いましたが、セブ島でお世話になったフィリピンの方々への恩返しの気持ちと、国が本当の意味でよくなっていくことを願って、デザインした絵をSNSにアップロードし、無料でダウンロードできるようにしました。
すると、そのデザインした絵が多くのフィリピンの方々の目に止まり、瞬く間にダウンロードされ、拡散していったんです。フィリピンの方々はよくSNSを使っていますし、多い日には1日に5000ダウンロード以上もあり驚きました。そしてそのデザインをドゥテルテ氏が選挙演説する際の背景に使用してくださったりもしました。

===政治をテーマにした絵を描かれるのは初めてだったそうですが

「政治家を描く」ということは初めてで、私の中で大きな挑戦でした。必ず反対派もいるであろう政治や宗教を作品にすることは、むしろ避けてきたテーマでもあり、私自身詳しくないので描こうとは思ってきませんでした。

しかし知人からフィリピンが抱えている問題やドゥテルテ氏のことを聞き続け、純粋に応援したいという気持ちが湧いてきました。そして絵を描き応援をし続けていくと、たくさんの方から感謝のメッセージを頂きました。その中でもフィリピンの若い男性から届いたある一通のメールが私の心に響いて、印象的だったのをよく覚えています。

そのメールには、「今まで政治や社会のことに興味がなかったが、私の絵を見てすごく気になり関心を持つようになった」と書かれていました。そして「ドゥテルテ氏についても自分でたくさん調べるようになり、今では彼の応援をしています」という内容でした。それは私にとって、絵の持つ「力」を改めて感じさせてくれるものでした。その後、絵をドゥテルテ氏に寄贈することになったんです。

===寄贈に当たり、どのような絵を描かれることを意識されましたか

ドゥテルテ氏と言えば、暴言王などと呼ばれていて、怖いイメージを持たれている方が多いと思います。しかし本来の、人をとても大事にしている優しい素顔やユーモアな性格は報道ではあまり伝えられていません。ネットで検索してもその素顔はほとんど出てきませんでした。そこで、子供や人々を大切にしている優しい人柄のドゥテルテ氏をイメージして絵を描きました。フィリピンフラッグの4色と明るい色を使い、希望や自信に満ちた絵に仕上げました。
===実際にドゥテルテ氏とお会いされてどういう印象を持たれましたか

本当に優しそうな方でした。親日家で、日本とフィリピンの歴史や交友関係についてもたくさん話してくれました。そこには日本で報道されている怖い顔はなく、ユーモアに富んだ一面も見れました。「なんで私の絵を書いてるの?」と、みんなを笑わせるような冗談を交えて話して下さったり(笑)。話していて、すごく頭の良い方なんだろうなという印象も持ちました。
===今回でダバオへの訪問は2回目となりますが、ダバオの印象はいかがですか

ダバオはドゥテルテ氏が市長を務めていた街だったので、ずっと訪れてみたかったんです。訪れるまでは、日本でずっとイメージを膨らませながら絵を描き続けていたので。実際に来てみたら、本当に「安全」な感じがしますね。人々はとても穏やかですし、道にゴミも落ちていないですし、水も綺麗で飲めるほど管理されているのには驚きました。

ドゥテルテ氏が市長だった頃の功績なんでしょうね。特に、初めて訪れたアテネオ大学ダバオ校の学生さん達がすごく優しく、フレンドリーでホスピタリティある姿勢だったことがとても印象に残っています。
あとは、都会の喧騒がなく、ゆったりとした雰囲気も私のお気に入りです。飛行機も日本からの直行便もできるという話もありますし、もっと日本人の方がダバオに訪れる機会も増えそうですね。

===AYUMIさんは海外で活動されることも多いようですね

海外からもたくさん依頼を頂きます。今までは、香港、オランダ、韓国、エジプトへも壁画を描きにいきました。エジプトはちょっと国内情勢が危ない時で、結構大変でしたね。ボリビアに行った時、これは即興なんですけど、世界遺産でもあるウユニ塩湖にある観光地の列車の墓場に描かせてもらったりもしました。

フィリピンもそうですが、海外は日本よりも反応が面白いですね。何というか、反応がダイレクトなんです。言葉では伝えられないものを絵で伝えることができますしね。絵を描くこと、作品を通してコミュニケーションが生まれるのがおもしろいです。これからもたくさんの人々や文化からインスピレーションを感じて絵を描いていきたいです。

===今回の活動目的と今後のフィリピンでの活動を教えてください

今回はクリスマス時期ということで、ダバオ市議会主催の子どもが3000〜4000人集まる大きなチャリティーイベントに招待して頂いたのでイベントにゲストとして参加します。また、ミンタル地区のバランガイホールで行われるチャリティーイベントにも招待して頂きました。子供達へ向けたチャリティーにはすごく興味があったのでこのような機会をいただけて光栄です。

今後、ミンタル地区のバランガイホールの2階に、私の作品などを展示するギャラリー兼アトリエができる予定です。これからの日本とダバオとの関係がより深いものになり、さらなる両国の発展のきっかけの一部になれればとても嬉しいです。
いかがでしたでしょうか。今回は、ダバオにチャリティーイベントのため訪れていた、画家・ライブペインターのAYUMIさんに独占インタビューをさせて頂きました。最後に今後の抱負を伺うと、中東などにも活躍の場所を広げていきたいと語って頂きました。今後の活躍から目が離せません。
次回の特集ではフィリピンで絶大な人気を誇る日本人アーティスト~AYUMI~第二弾と題し、ダバオ滞在中に参加されたチャリティーイベントに密着します。是非お楽しみに。

Some photos are provided by Ayumi Endo.