ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は8月17日、国内の従業員の健康を守る共和国法第11058号に署名を行った。同法において、雇用主は労働法、フィリピン法、そして国際的に認められた労働安全衛生基準の規定を徹底しなければならない。
同法律の対象者は、作業場が従業員の死傷に繋がるような危険な状態にならぬよう管理・監督し、安全な作業指示を明確に説明したのち、作業に伴う危険・リスクの説明をするよう義務付けられる。
同法には、作業関連の事故などで従業員が障害・死亡した場合の損害賠償を要求したり、将来的に死傷する可能性がある作業を拒否する権利も与えられるそうだ。一方で雇用者に対してもメリットがある模様で、同基準への順守が認められた雇用主にはいくつかのインセンティブが与えられるとのこと。
ドゥテルテ大統領は国民のためになる法律や条例への署名に躊躇したことがないと言われている。同法律は従業員の安全を保証するだけでなく、彼らの命を守るという義務感を意識させることにもなるだろう。