【News】ドゥテルテ大統領、クウェートへのOFWsの派遣を禁止

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ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、虐待やそれによる死亡のケースが増えていることから、海外フィリピン人労働者(以下、OFWs)をクウェートに派遣することを禁止にした。「私達はどの政府も、いかなる人も怒らせるつもりはない。ただ、禁止にすることが必要であるのならそうするしかない」と大統領は、金曜日にダバオ市内で開かれた記者会見にて述べ、最近のOFWsに対する虐待や酷使を非難した。また、中東諸国で主に家政婦として働くOFWsへの虐待ケースが横行していることに失望をあらわにした。

そして、「今朝早くに宣言を出した、この禁止をいつまで続けるかわからない。本当に、本当に受け入れがたいことだ」と付け加えた。大統領は、クウェートで働いているOFWsで希望する者は72時間以内に帰国するべきだとし、フィリピン航空やセブパシフィック航空に、彼らを搭乗させるよう頼むと述べた。

このことは、1年以上はそこに放置されていたとみられる、クウェートで働いていたOFWの Joanne Daniela Demafelisさんの遺体が、空きアパートの冷凍庫で見つかったことから始まった。クウェート当局は、彼女の雇用主とその妻を捜索中だ。

大統領は、「フィリピン人は誰に対しても、どこででも、奴隷ではない」と強調し、「私達は労働者への特別なケアや特権を求めているわけではない。ただ彼/彼女らの尊厳と基本的人権を重んじて欲しい。危害を与えないで欲しい。お願いします」と述べた。

記録によると、2016年には82件のOFW死亡のケースがあり、昨年は103件であった。現在クウェートでは約262,000人のOFWsが働いており、そのうち170,000人が家政婦として働いている。

先月、大統領がクウェートでのOFWsへの虐待に対して懸念を示した後、 Silvestre Bello III労働長官は、フィリピン海外雇用庁に、クウェートへの労働者派遣の手続きを止めるよう指示をだした。大統領は、一連の労働者の死についてクウェート政府と話し合いをする予定だ。