選挙管理委員会(以下Comelec)、和平・和解・統一担当大統領顧問室(以下OPAPRU)、および治安当局は、初のバンサモロ議会選挙と2026年の「バランガイ選挙およびサングニアン・カバタアン(青少年評議会)選挙(以下BSKE:Barangay and Sangguniang Kabataan Elections)」を、安全かつ包摂的で信頼性の高いものとするため、統一した対応体制を構築した。
この戦略的連携は、バンサモロ自治地域(以下BARMM)の治安環境を強化し、すべての有権者が安心して投票できる「恐怖のない」環境を確保することを目的としている。これはミンダナオ和平プロセスにおける重要な節目となる。
この方針は、2026年4月28日にComelecが招集し、OPAPRU、フィリピン軍(以下AFP)、フィリピン国家警察(以下PNP)が参加した合同司令会議で確認された。
本会議では、2026年9月14日に予定されている歴史的なBARMM選挙および、2026年11月2日に実施されるBSKEに向けた運用面および治安面の準備が議題となった。
OPAPRUのメル・セネン・S・サルミエント長官は、「この司令会議は、選挙の成功を確実にし、バンサモロ和平プロセスの成果を維持しつつ、同地域の民主的ガバナンスをさらに強化するための重要な連携の場である」と述べ、関係機関による協力体制の重要性を強調し、成果に期待を示した。
さらに、「今回の選挙は通常の政治的手続きではなく、2014年にフィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)の間で締結された『バンサモロ包括和平合意(CAB:Comprehensive Agreement on the Bangsamoro)』の実施における重要な一部を成すものだ」と述べた。
2021年、ロドリゴ・ドゥテルテ元大統領は共和国法第11593号に署名し、2022年に予定されていたBARMM選挙を延期した。これにより、バンサモロ暫定政府の移行期間は2025年まで延長された。
その後、2025年3月にはフェルディナンド・R・マルコス・ジュニア大統領が共和国法第12317号に署名し、初のBARMM選挙を2026年9月第2月曜日に再設定した。
この法律により移行期間はさらに延長され、バンサモロ暫定統治機構(Bangsamoro Transition Authority)の構成員は、「大統領によって交代させられるか、あるいは他の公職への選出によって任期が短縮されない限りは、引き続き統治を担うこと」とされた。
選挙は、バシラン州、ラナオ・デル・スル州、マギンダナオ・デル・ノルテ州、マギンダナオ・デル・スル州、タウィタウィ州の5州に加え、北コタバト州の63バランガイ(行政区)で構成される特別地理区域(SGA)、32地区、3市、105自治体、2,185バランガイを対象として実施される。
現在、BARMMには有権者登録者数:239万5,126人、投票センター:1,186か所、推定投票区:14,296か所、集約投票区:4,883か所がある。
AFPは5つの統合任務部隊を展開し、PNPも約9,000人の警察官を配置するほか、近隣地域からの増援も受け入れ、初の選挙を円滑かつ安全に実施する体制を整えている。
公正性と透明性の確保へ
Comelecのジョージ・アーウィン・M・ガルシア委員長は、関係機関の準備状況と連携の度合いは、選挙関連暴力の防止によって最もよく測られると強調した。
また、「ここでは何も隠していません。すべて公開されています。たとえ制度上の問題があると言われても、それ自体が致命的な問題になるわけではありません。世界中を見ても、まったく問題のない選挙は存在しません」と述べ、透明性の重要性を強調した。
さらに、「我が国は、選挙をどのように実施すべきかを理解しています。平和で、公正かつ信頼でき、誰もが受け入れられる選挙とは何かも理解しています。そして、その実現には皆さんの存在が欠かせません。皆さんこそが、選挙を秩序あるものにする力なのです」と述べ、有権者の役割の重要性を訴えた。
統一された治安体制
AFP参謀総長ロメオ・S・ブラウナー・ジュニア大将の代理として出席したアービン・R・ラガモン中将は、「選挙の警備は単なる任務ではない。これは民主主義の本質である民意を守る神聖な責務だ」と述べ、投票の神聖性を守ることを誓った。
PNP長官ジョゼ・メレンシオ・C・ナルタテス・ジュニア大将は、国家警察の全面的支援を約束し、「人員から後方支援、財政面に至るまで、すべての資源を投入し、公正で秩序ある平和的選挙の実現に取り組む」と述べた。
フィリピン沿岸警備隊(以下PCG)のエドガル・イバニェス作戦担当副司令官は、「選挙関連犯罪に海上ルートが悪用されるのを防ぐため、沿岸監視と海上パトロールを強化する」と話した他、約3万6,000人のPCG要員が配備可能であり、民主的プロセスの保護に向けた体制強化を強調した。
国家にとっての節目
内務自治省(MILG)のジョーダン・S・バヤム長官は、初のバンサモロ議会選挙を国家全体にとって重要な節目と位置づけ、「これは我が国のこの地域において初めての取り組みだ」と述べた。
さらに、「この歴史的な取り組みを成功させましょう。バンサモロの人々とフィリピン全体が誇りに思えるような、平和で信頼でき、変革をもたらす選挙にしましょう」と語った。
国家政府の関与
大統領特別補佐官室(OSAP)長官の代理として出席したリア・ダニエル・A・ルマパス次官は、「これは単なる選挙権の行使ではなく、バンサモロ和平プロセスにおける政治的移行の完了を意味します」と述べ、バンサモロ選挙が和平プロセスの重要な節目であると述べた。
バンサモロ和平プロセス
OPAPRUを代表して、メル・セネン・S・サルミエント和平顧問は、バンサモロ統治強化への継続的な関与を表明し、「国家政府はバンサモロの統治強化と、和平構築および正常化プロセスと選挙プロセスの連携に引き続き取り組んでいる」と述べた。
さらに、「私たちの目標は、和解、地方自治の強化、社会経済的統合という3本柱に基づく平和の実現だ」と語り、「平和とは単に紛争がない状態ではなく、公正で包摂的な制度の存在によって定義される」と強調した。
会議は、2026年選挙がバンサモロの真の民意を反映し、平和と包摂的発展への新たな章となることを目指すという、関係機関の統一した決意をもって締めくくられた。






