社会福祉開発省(以下DSWD)ダバオ地方事務所は、2025年に「パグアボット(手を差し伸べる)・プロジェクト:Project Pag-Abot・以下Pag-Abot)」を通じて約189人を支援した。これは、2024年の受益者わずか5人から大幅に増加したことを示している。
DSWDダバオ地方事務所の社会福祉担当官ハイメ・V・ドンゴン氏は、受益者の増加について、同省が支援対象者に対してより積極的に働きかける方針を取ったことが要因だと説明した。一方、2024年には支援対象者は受け入れ側の地域にとどまっていたという。
ドンゴン氏は2026年2月9日、SMシティ・ダバオで開かれた「カペハン・サ・ダバオ(Kapehan sa Dabaw)」の席上で、「受益者が増えている要因の一つは、例えばクリスマスの時期に先住民族(以下IP)の人たちが市内に出てくることです。そのため、受益者の数が増えています」と述べた。
ロヴィー・ラブ・ジョイ・ベラヤ社会福祉官によると、支援を受けた189人のうち、28人がダバオ・デル・ノルテ州で再統合され、56人がカラガ地方で再統合されたという。支援対象者のうち142人はIPコミュニティ出身者であった。一部の人々は、過去に施しを受けることが認められていたことを理由に、ダバオ市に来て物乞いを行っていた。
ベラヤ氏は、路上に残る人々は深刻なリスクにさらされていると指摘した。DSWDは、ダバオ市社会福祉開発局(CSWDO)や法執行機関と密接に連携し、繁華街の危険性を本人たちに再認識させている。また、支援対象者には、児童の搾取から守り、物乞い者の更生を促す大統領令第1563号「物乞い防止法(Anti-Mendicancy Law)」についても説明されている。
再統合後、DSWDダバオ地方事務所は、地方自治体(LGU)や社会福祉事務所との連携を強化している。生計支援プログラムの月次モニタリングには、DSWD職員、地方自治体の関係者、バランガイ(行政区)職員が参加し、継続的な支援が行われていることを確認している。
「パグ・アボット(Pag-Abot)プログラム」について
Pag-Abotは、DSWDの主要な取り組みの一つであり、路上生活を送る困窮者や子どもおよび家庭を支援することを目的としている。このプログラムは、路上生活中の子ども(CISS:Children in Street Situations)、独身の成人、高齢者、火災や立ち退き、家庭の危機、あるいは「より良い生活の機会」を期待して移住した結果、路上生活に陥ったホームレス家族などを対象としている。
Pag-Abotは、移動期間中の基本生活費として1万ペソの財政支援を提供するほか、緊急医療費として1万ペソを支給する。また、荷物の運搬費や再予約手数料などの交通費もカバーしている。さらに、評価に基づき分割で支給される形で、最大10万ペソの生計支援を提供することも可能であり、就労支援、心理社会的サポート、コミュニティ助成金などもあわせて支援している。






