
シンガポールで接客業として働くために募集された3名の女性人身取引被害者が、8月12日にダバオ国際空港(以下DIA)で移民局(以下BI)職員により救出された。
BIの移民保護・国境取締部門(I-PROBES)の担当者によると、被害者のうち2名は20代、1名は18歳で、うち2名はルソン出身でダバオを経由してシンガポールへ向かっていた。
女性たちはスクート航空のシンガポール行き便に搭乗しようとした際、入国審査官に止められた。3名は当初、一緒に働いており、5日間の休暇で旅行していると主張していたが、調査の結果、シンガポールで接客業として働くために募集されていたことが判明した。
被害者の一人は、ダバオ市内の近隣住民からマニラに拠点を置く連絡先を紹介され、その人物が違法な渡航を手配したと語った。被害者たちは募集に際して費用を支払っていなかったが、給料から5,000シンガポールドルの経費が差し引かれると告げられていたという。
BI局長のジョエル・アンソニー・ビアド氏は声明で、「これは一種の債務拘束である。まだ出発していないのに、すでに借金を負っているということだ。これは明らかに人身取引の事例であり、我々の国民が不公平な契約を強いられている。多くの場合、接客業としての仕事を約束された女性たちが、後に性産業で働かざるを得なくなる」と述べた。
BIの報告によると、調査の結果、被害者の渡航を斡旋したとみられる2名の仲介者が特定された。
ビアド局長は、「国外での搾取を目的とした女性の人身取引を未然に防いだ移民局職員の迅速な対応を高く評価する。この阻止事例は、複数の監視体制がこうした行為を効果的に食い止めていることを示している」と述べた。
また、「ダバオの国家捜査局(NBI)および関係機関で構成される人身取引対策合同会議(以下IACAT)のパートナーの皆様に感謝するとともに、引き続き捜査を進め、関係者に適切な法的措置が取られるよう努めている」と語った。
3名の被害者はDIAでIACATに引き渡された。