
2025年6月6日、約7,000人のムスリムがダバオ市ロハス通りに集い、イード・アル=アドハ(犠牲祭)を祝う中央集団礼拝が執り行われた。
ダバオ市警察署(DCPO)によれば、市を挙げて実施されたこの大規模な祝賀行事は平穏に進行し、特筆すべき問題やトラブルは報告されなかった。
サラ・ドゥテルテ副大統領はこの祝祭の意義について、「イード・アル=アドハは、犠牲、信仰、そして思いやりの精神を改めて想起させる、力強い機会である」と述べた。
さらに、「その精神は、勇気、寛容、そして思いやりの大切さを思い起こさせるものであり、こうした資質は現代社会において一層重要な意味を持つ」と語り、ムスリム共同体とこの意義深い祝祭を共に祝う姿勢を示すとともに、連帯の意を表明した。
一方、フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は、より強い国家の構築に向けて、自らが果たすべき犠牲について省みるよう国民に呼びかけた。
「預言者イブラヒムの物語が今なお語り継がれているのは、それが私たちを限界へと導き、従順と抵抗の狭間――魂が何を真に大切にすべきかを選び取らねばならない、細く危うい境界線――に立たせるからです」とマルコス大統領は述べた。
「私たちの心に残るのは、犠牲の瞬間そのものではなく、その直前に訪れる沈黙です。その沈黙の中に、私たちは痛切に馴染み深い何か――内なる葛藤、眠れぬ夜の熟考、そして決断を迫られる瞬間――を見いだすのです。」
イード・アル=アドハは、イスラム教における最も重要な祝祭の一つであり、預言者イブラヒムが神への揺るぎない信仰を示し、自らの息子を犠牲にしようとした出来事を記念するものである。