HIV/エイズ検査、または治療を受けたいと考えている未成年のための“代理承諾”を、ダバオ市議会は推し進めている。12月1日に予定されている、HIV-エイズサミットでは、この代理承諾が主な議題の一つとなることであろう。
ビラフエルテ市議会議員によると、市議会は、親の承諾なしで、医者が子供たちに治療等を施せる代理承諾の条例を作ろうとしているとのこと。「治療を受けることを望んでいる若い人たちがいます。しかしフィリピンの法律の下では、18歳未満のものがHIV/エイズ検査や治療を受けるのには、親の承諾書が必要なのです」と氏は話し、「代理承諾は、親や家族の知らないところで、早い年齢からセックスに関わる子供たちの手助けになることでしょう」とも述べた。
そして氏はこうも話す。「例えば、売買春に携わっている子供がいるとしましょう。おそらく親や家族は子供が何をしているのか知らないので、テストを受けることもできないのです。我々は、医療専門家や医者、そしてソーシャルワーカーが代理承諾をできるようにし、未成年者がHIVテストを受けられるよう推し進めているのです」。「ダバオ市は、ダバオ地方で最もHIV感染者が急速に増えている場所の一つです。市内で最も若いHIV感染者は、わずか13歳です」。
ダバオ市保健局によると、最近新たに26人がHIV感染とわかり、これにより、1984年から現在までで合計、HIV感染者が1850人、エイズ患者は、230人となった。ビラフエルテ氏は、「代理承諾を利用できるのは、親や他の人たちからの承諾を得られない人たちです」と述べた。また氏は、HIV/エイズ感染者の年齢が若年化していることから、性と生殖に関する教育を学校のカリキュラムに取り入れるよう、教育省に要請しているとのこと。サラ・ドゥテルテ市長はすでに、未成年への代理承諾を支持することを表明している。