6月28日はイスラム教の犠牲祭イード・アル=アドハー(Eid’l Adha)としてフィリピンでは祝日になっていた。この日、伝統的な朝の祈りのために、ダバオ市のロハス大通り沿いにダバオ市のムスリム2,500人以上が集まった。
イード・アル=アドハーは、イスラム教の預言者アブラハムが夢幻の形で神から息子イシュマエルを生贄に捧げるよう命じられた歴史的な出来事に由来する生贄の祭を記念するもので、イスラム暦では断食月の終わりを告げるイード・アル=フィトルに次ぐ主要な祭典である。
28日午後、サラ・ドゥテルテ副大統領はイスラム教徒コミュニティへのメッセージを伝えた。この神聖な祝日は、家族、地域社会、国家のために多大な犠牲を払おうとする個人の深い意志を照らし出すものであるとサラ副大統領は語り、続けて、この祝日によりフィリピン人は、自分たちの社会のより大きな利益のために、無私の心、信仰、神聖な愛を共有する能力を思い出すことができるとした。
「理解、平和、繁栄の共有の上に国家を築き上げよう。アッラーの思し召しによって、イード・アル=アドハーの精神に則り、若いフィリピン人のために包括的な未来を創造しようと努力する我々全員を、信仰と犠牲の教訓が導いてくれますように」とサラ副大統領は語った。
一方、ミンダナオ開発庁(以下MinDA)は、平和で楽しく、有意義なイード・アル=アドハーが世界中のムスリムコミュニティにもたらされることを祈った。
「犠牲の重要性を記念するこの重要なイスラム教の祭典において、ミンダナオ、特にバンサモロ地域における持続可能で包括的な開発を後押しするために、忍耐、強力、連帯の精神で協力し続けることができますように。アッラーのため、そしてミンダナオ及びフィリピン全体のムスリムコミュニティのための犠牲に対して、アッラーが永続的な報いと祝福を与えてくださいますように」とMinDAはFacebookに投稿した。
フィリピンの祝日は独立関係、キリスト教関係のものが多いが、イスラム教の祝祭も祝日として国全体で祝われている。多様な宗教や生き方を尊重することはフィリピンの学校では小学校から教育されることで、制度の上でもそれが可視化されているようだ。次のフィリピンの祝日は8月21日のニノイ・アキノデーだ。早くも8月が待ち遠しい。