前ダバオ市長のロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、2022年にその任期を終える。大統領選を巡っては、実の娘であり現ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏が調査で最も大統領候補に近いという報道が何度もされてきた。今回、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、これらの報道に関してコメントを出した。
テレビ番組に出演したロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、大統領選を巡る報道についてコメントした。「昨夜(6月8日)、サラと個人的に話をしました。『出馬してはならない、絶対だ。大統領選に出馬するなんて失敗はするなよ』と」この話は、ドゥテルテ大統領がダバオ市に戻った際にしたとのことだ。
これに続けて、「大統領になっても何も得られないだろうし、フィリピンの同胞には罵られることになる。大統領になってもいいことはなく、ストレスになるだけだろう」と語り、娘が大統領というストレスのかかる仕事をすることを心配する言葉もかけたそうだ。このように、以前にコメントしていたようにドゥテルテ大統領はサラ市長の大統領選出馬に反対の立場であり、今回の帰省に合わせ、サラ市長にあらためて話をしている。
一方、当のサラ市長はというと、2022年の大統領選のプランについては沈黙を貫いている。しかし、その周りでは、サラ市長とメッセージをして出馬すると思うと発言している議員がいたり、6月3日にサラ市長のもとを訪れた議員がいたりと、何かしらの動きは見られるようだ。
では、ドゥテルテ大統領は次期大統領選についてどう考えているのだろうか?これについてドゥテルテ大統領は、「誰にその価値があるのかは分からない」とは語ったものの、任期が2022年に終わっても受け継いでくれる熱心な人たちはいるが、彼らももっと行動して大統領にならなければならないと思うと述べた。また、本人には続投するつもりはなく、任期が終わったあとはダバオ市で過ごす予定だという。ここは、22年間市長として勤めてきた場所だ。
最初は出馬しないと意思表示してきたサラ市長に、何か変化があるようにも伺える。今後どのような展開になっていくのか、見守っていきたい。