ダバオ市は急増した新型コロナウイルス(Covid-19)への対応と共に、ワクチン接種も同時進行でおこなっているところだ。一時隔離および監視施設(TTMF)への移送が遅れていることへの対応として、救急車ではなくバスを使う取り組みが始まっている。また、ワクチンについても6月6日および7日に追加で到着することが明らかになっている。
ダバオ保健所のAshley Lopez所長によると、ダバオ市は小型バスを使ってCovid-19感染者を市南部および北部にある一時隔離および監視施設に移送しているという。これは、すぐに同施設に患者を移送できていない現状に対応するものだ。また、緊急対応チームに追加の乗り物を調達するよう要請もしているという。そのため、TTMFに患者を移送するには救急車を使う必要がなくなる。
しかしながら、Lopez所長は市民に謝罪すると、全員を24時間体制で移送することは不可能なので、理解していただきたいとコメントした。また、移送を待つ間は、別室で自己隔離して待つようお願いした。
Covid-19感染者への対応は厳しい状況が続いているが、ワクチン接種も着実に進んでいる。6月2日、LanangのAzuela Coveに設置された大規模ワクチン接種会場の運用が開始された。この接種会場では、1日1,000名ものワクチン接種が可能となる。また、ワクチン接種は高齢者への接種もある程度進んでおり、持病を患う人たちへの接種が始まっている。
ダバオ市のワクチンの保有状況については、既に政府や保健省から渡された分はほとんど使い終わっている。しかしながら、最近はシノバック社製ワクチンを6,000回分受け取っており、6月6日および7日には、追加のシノバック社製およびアストラゼネカ社製ワクチン、および200,000回分のファイザー社製ワクチンを受け取ることになっている。予定どおりワクチンが到着すれば、ワクチン接種会場の拡充とともにダバオ市のワクチン接種はかなり進むことが期待できる。
今回のCovid-19感染拡大は苦しいこともあるが、ワクチン接種も進んでおり、この点では希望も感じる。ワクチン接種がさらに多くの人に、いち早く広がることを切に願いたい。