ミンダナオ島から初めての大統領が誕生し、ドゥテルテ政権が発足されて以降、次々に予算が組まれ、開始されてきた同島におけるインフラ工事もフィリピンにおける新型コロナウィルス感染拡大と都市封鎖の影響で各プロジェクト工事に遅延が発生し始めている。
17日(火)、ダバオの人口や観光客増加に伴う、ダバオ国際空港(フランシスコ・バンゴイ国際空港)の拡張工事も新型コロナウィルス感染拡大の影響でキックオフを年内に実施することが絶望的とされており、そのため工期の遅延が発生するかも知れないと複数の地元メディアが伝えた。
ダバオ国際空港の担当者によると、年内にプロジェクトを開始することは現時点で不可能であり、今は空港拡張工事の設計を担う業者を選定している段階であるという。また、業者の選定から入札までのスケジュールを2021年1月から3月までに完了させたいという方針を述べた。
フィリピン国家経済開発庁(NEDA)と投資調整委員会(ICC)は、ダバオ国際空港の拡張工事について、2028年までに489億ペソを投じて空港の大規模改修・拡張工事を行い、ミンダナオ島のハブ空港としてオペレーション可能な旅客数を年間最大1,510万人まで引き上げる計画を立てている。
同拡張工事計画は、2019年8月30日にドゥテルテ大統領の承認を得ているため、業者を選定、入札を完了し、管轄する運輸省の許可を受け、早ければ2021年から2022年の間に工事が開始されることが期待されているが、長引く隔離措置と新型コロナウィルス感染拡大の状況によっては更なる遅延が発生する可能性もあり、先行きが不透明である。