ダバオ市議会は、ダバオ市森林土地利用計画(Davao City Forest Land Use Plan 以下FLUP)を実施する条例を可決した。この計画にはダバオ市の森林保護を通じ、「Dabawenyo(ダバオ市民、ダバオ出身の人)の健康的でバランスの取れた生活環境を守る権利」を推進する政策も含まれている。
条例で定められた2019年から2024年の5年間にわたる計画実施期間中、 持続可能な都市開発を目指し、 ダバオ市区域内すべての森林と河川で、条例に基づく保全活動が行われる。
都市開発計画事務局長のIvan Cortez氏は、FLUP策定のため、少数民族コミュニティ、利害関係者、民間の非営利組織と7カ月にわたり協議をおこない、協力関係を築き上げたという。
Cortez氏はさらに、現在実施されているダバオ市土地利用計画(Davao City Comprehensive Land Use Plan 以下CLUP)を、FLUOと統合すると説明した。CLUPは以前、環境保護団体IDISが計画策定のため、自治体へ請願を行っていた。
IDIS事務局長Chinkie Peliño-Golle氏は、ダバオ市の総面積24万4千ヘクタールのうち、約4万ヘクタールのみが都市部として開発が進んでいるが、その他約20万ヘクタールは保護を必要していると説明し、環境バランスを維持していくことの重要性を強調した。
また同氏は、市の区画整理地図では、保護が必要な森林地帯が確認されているが、持続可能な森林管理と植林のための、包括的な計画が不足していると述べた。
FLUPの実施により、ダバオ市は山積みとなった森林保護問題に対処していくことだろう。