雨季に入りフィリピン全土で猛威をふるっているデング熱の予防に向け、新たな取り組みが進んでいる。ダバオ市議会委員会、健康管理委員長のMary Joselle Villafuerte氏は、健康習慣の奨励およびデング熱予防を目指し、「ダバオ市における蚊媒介感染症予防対策の制度化条例」の実施に向けて、ロビー活動を行っている。
Villafuerte氏氏によると同条例は、ダバオ市の182のバランガイで、蚊媒介伝染病予防対策委員会を組織し、市内に血液センターを設置、無料のデング熱検査キットを十分に供給できるようにするものだという。また同氏は、182のバランガイの内、57がデング熱の流行地域とされているため、全てのバランガイ代表者にデング熱予防に関する研修とオリエンテーションに参加するよう、呼びかけている。デング熱などの蚊媒介感染症を防ぐためのガイドラインは、地域のデング熱の拡大抑制に有益だろう。
ダバオ市では今年、既に2,168件のデング熱患者が報告されており、うち11名が死亡している。国内外からの観光客が増える今の時期は、地元民だけでなく、観光客も十分に注意したいところだ。