Bureau of Fisheries and Aquatic ResourcesダバオのFatma Idris氏は、ダバオ地域で輸出入されているイガイやその他の貝類に、現在マイクロプラスチックが含まれていないことを保証すると発表した。
近年、世界的に大きな問題となっているマイクロプラスチック。海洋を漂うマイクロプラスチックの数は世界中で51兆個を超えると言われており、フィリピンにおいてもこの問題は例外ではない。大きさが5 mmより小さなプラスチック片と定義されるマイクロプラスチックは、製造された時点ですでに5 mm以下の小さなプラスチックで1次マイクロプラスチックと、プラスチック製品が劣化して小さくバラバラになった2次マイクロプラスチックと分類される。海洋のどこに、どれほどの量・種類のマイクロプラスチックが広がっているのか、その正確な実態はまだほとんど明らかにされていないが、フィリピンでは、科学技術省によって研究が行われている。
ダバオ湾において採取された貝のサンプルは、マイクロプラスチックについて陰性を示している。しかし、既述のように、海洋環境におけるマイクロプラスチックの存在の追跡は、未知な部分が多く、研究の続行には費用が必要となる。マイクロプラスチック陽性の貝類を摂取した場合の人体への健康リスクを回避するためにも、更なる研究が必要であるが、まずは私たち市民が、プラスチックの使用をへらしていくこと、そしてごみの分別など、小さくても個人が始められることは多くある。プラスチックの使用は、土地にも水にも悪影響を及ぼすことを、より多くの人が理解する必要があるだろう。