長年にわたり遅延していたミンダナオ鉄道プロジェクト(以下MRP:Mindanao Railway Project)が、ようやく本格的に動き出した。政府は、第1段階の建設資金を一般歳出法(GAA)を通じて賄う方針を決定し、ミンダナオ島全域の接続性向上と経済活性化に向けた大きな一歩となる。
この発表は、セブ市で開催された「ブルネイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン東ASEAN成長地域(以下BIMP-EAGA)サミット」の傍らで行われ、ミンダナオ開発庁(以下MinDA)のレオ・テレソ・マグノ長官が明らかにした。
国家経済開発庁(NEDA)のアルセニオ・バリサカン長官は、MRP第1段階となるタグムーダバオーディゴス(TDD)区間の事業が進行中であると説明した。
これを受け、運輸省(DOTr)は用地買収および調達手続きの迅速化を指示された。
MinDAのマグノ長官は、この鉄道について「ミンダナオの将来的な成長を支える変革的インフラの中核となる」と説明した。
「この鉄道はミンダナオ地域の発展を大きく変える存在となる。都市と地方を結び、人や物流の移動をより迅速かつ円滑にすることで、経済活性化だけでなく住民の生活の質向上にもつながる」と述べた。
また、この鉄道事業はMinDAによるミンダナオ全域の開発を統合・調整する取り組みの一環であると強調した。
マグノ氏は「どの地域も取り残さないようにしたい。開発が包括的であり、すべてのミンダナオ住民に恩恵をもたらすことを確実にしたい」と語った。
さらに、投資家や関係者に対しミンダナオ開発への支援を呼びかけた。その背景として、近年の島内における治安改善を挙げている。
「過去40年間、ミンダナオは否定的なイメージと向き合ってきた。しかしこの4年間で、島内の多くの自治体が反政府活動の終息を宣言している。現在、ミンダナオには平和が広がっている」と述べた。
一方、今回のサミットは地域協力における「重要な転機」と位置付けられた。各国首脳は、ミンダナオやパラワンを含む未開発地域の成長と包摂性強化を目指す「BIMP-EAGAビジョン2035」を採択した。
このサミットはフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領の承認のもと開催され、昨年策定された枠組みに基づき、主要な地域公約の再確認と推進が図られた。
2025年から2026年にかけて、BIMP-EAGA加盟4カ国は一連の会議を実施し、アジア開発銀行(ADB)の主導のもと、開発ロードマップを策定した。
このプロセスは、参加国による包括的成長、強靭性、地域安定に向けた連携強化を反映したものとなっている。
サミットの最後には、4カ国首脳が「BIMP-EAGAビジョン2035」に基づく次段階の協力方針を示す共同声明を承認した。






