フィリピンのクリストファー・ボン・ゴー上院議員は、レイテ州タクロバン市のサンホセ国立高校で発生した銃撃事件について、容疑者が未成年者だったと報じられていることを踏まえ、青少年関連法や学校の安全対策、メンタルヘルス支援策を抜本的に見直す必要があるとの考えを示した。
上院青年委員会委員長を務めるゴー議員は、事件で死亡した被害者や負傷者、その家族に哀悼と見舞いの意を表するとともに、同様の悲劇を防ぐため、現行の法制度や安全対策が十分に機能しているか当局と政策立案者が検証すべきだと強調した。
ゴー議員は、「レイテ州タクロバン市のサンホセ国立高校で発生した痛ましい銃撃事件で亡くなられた方々と負傷された方々、そのご家族やご遺族に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。一人の親として、この悲劇を受け入れるのは非常につらいことです。ましてや犠牲者が若者や学生であることに深い悲しみを覚えます」と述べた。
また、この事件は学校内の安全対策だけでなく、暴力やいじめ、心的外傷(トラウマ)など、さまざまな危険にさらされている若者たちの現状についても深刻な懸念を投げかけていると指摘。
「学校は本来、平和に学ぶための場です。学生たちが学業に専念すべき環境ではなく、このような不必要な危険にさらされている現状は極めて憂慮すべきです。さらに深刻なのは、容疑者自身も未成年者であると報じられていることです」と述べた。
今回の事件を受け、フィリピンの少年司法制度にも改めて注目が集まっている。2006年制定の「少年司法福祉法(Juvenile Justice and Welfare Act・共和国法第9344号)」は、保護を必要とする子どもや法に抵触した子どもに関する制度を定めている。
その後、共和国法第10630号による改正で制度が強化され、「少年司法・福祉評議会(Juvenile Justice and Welfare Council)」が設置された。
ゴー議員は、今回の悲劇を契機に、現行制度に課題が見つかった場合は慎重な見直しを行うべきだと述べ、「現行法、例えば改正・少年司法福祉法や関連規則に見直すべき点があるのであれば、今すぐ改善すべきだ。新たな悲劇が起きるまで待つべきではない」と訴えた。
さらに、容疑者が未成年者だったと報じられていることを踏まえ、関係機関に対し、銃器がどのように入手され学校内に持ち込まれたのかを徹底的に調査するよう要請した。当局が事実関係を確認している間は、未確認情報を拡散しないよう国民に呼びかけた。
報道によると、事件は2026年6月22日、レイテ州タクロバン市のサンホセ国立高校で発生した。容疑者はいずれも未成年者とされ、当局はいじめが事件の一因となった可能性についても捜査を進めている。
こうした状況を受け、ゴー議員が推進してきたメンタルヘルス関連施策にも改めて注目が集まっている。
ゴー議員は、教育機関におけるメンタルヘルス支援の強化を目的とした「初等中等教育におけるメンタルヘルス・ウェルビーイング促進法(Basic Education Mental Health and Well-Being Promotion Act・共和国法第12080号)」の共同起草者・共同提案者を務めたほか、全国の公立高等教育機関へのメンタルヘルス室設置を義務付ける上院法案第176号も提出している。
同法案では、無料カウンセリングサービスの提供や専門人材の配置、24時間対応のメンタルヘルス相談窓口の設置などを盛り込んでいる。
これらの施策は、学生が安心して相談できる環境を整備するとともに、早期介入や自殺予防、教育機関におけるメンタルヘルス支援体制の強化を目的としている。今回の事件は高校で発生したものの、ゴー議員はこれまでも、精神的苦痛や心的外傷を抱える若者への支援体制強化を繰り返し訴えてきた。
また、ゴー議員は、自身の事務所としても可能な範囲で被害を受けた保護者や学生への支援を行う用意があると表明した。
最後に、「亡くなられた方々の安らかな眠りと、負傷や心の傷を負った方々の一日も早い回復を心からお祈りします。この悲劇の真相が明らかにされ、二度と同様の事件が起きないことを切に願います」と述べ、犠牲者らへの哀悼の意を表した。






