こんにちは!ダバオッチのゆいです。
治安が良く、整備された街として知られるダバオ。でも実は、そんなダバオにもフィリピンの”本音”が凝縮されたようなカオスな場所があるんです。
それが、バンケロハン公設市場。
鮮魚、精肉、野菜、フルーツ、日用品、古着……とにかく何でもある、ダバオ最大級のローカルマーケットです。中は迷路のような通路が入り組んでいて、早朝から地元の人たちが買い出しに訪れる活気あふれる場所。魚を捌く音、売り子の呼び込み、そしてどこからともなく漂うドリアンの香り——五感が一気に叩き起こされます。
ガイドブックには載っていないけれど、ここに来ればダバオの日常が丸ごと見える。そんなスポットです。
しかも、早朝にしか現れないスイーツ売りのおばあちゃんや、日本では絶対お目にかかれないサイズのお菓子など、知る人ぞ知るお宝も隠れています。
今回はそんなバンケロハン市場を、エリアごとにたっぷりご紹介します!
〈ダバオで2番目に大きい公設市場、アグダオの記事はこちらから!〉
目次
【基本情報】
名前:バンケロハン公設市場
英語名:BANKEROHAN PUBLIC MARKET
アクセス:空港より車でおよそ35分
住所:Building No: 2, Marfori Street, Barangay 5-A, Davao City, 8000 Davao del Sur
営業時間:24時間営業(毎日)
カオスな市場を歩くためのマップ

地図を参考にしてもらえれば大まかな場所はわかりますが、バンケロハン市場において地図はあくまで参考程度にとどめておいてください。
魚屋がいくつもあったり、野菜コーナーのすぐ隣で古着が売られていたり、お店の位置も日によって変わることがあるため、「あれ、昨日と違う」は日常茶飯事。攻略本のない迷宮だと思って、身を委ねるのが正解です。
むしろそのイレギュラーさこそが、バンケロハン市場の醍醐味。迷いながら歩くのも、立派な楽しみ方のひとつです。
おすすめの時間帯は、朝4〜6時ごろ!
魚も肉も、一番フレッシュな状態で並ぶのがこの時間帯。市場はすでに多くの人でごった返しており、早朝とは思えない熱気に包まれています。
それでは、バンケロハン市場に並ぶ品々を、写真とともにご紹介していきましょう!
南国ならではの安くて美味いフルーツコーナー

市場に足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのが色とりどりのフルーツたち。
かごに山盛りのマンゴー、どっさり積み上げられたバナナ——その値段を見れば、日本人なら思わず二度見すること間違いなし。
スイカ、ポメロ、マンゴスチンといった南国フルーツが「これが普通です」と言わんばかりに並ぶ中、ひときわ異彩を放つ存在がいます。
そう、ドリアンです。
エリアに近づく前から、すでに鼻が気づいています。あの、なんとも表現しがたい”あの香り”が、好奇心と嗅覚を同時に、容赦なく刺激してきます。
実はダバオ産のドリアンは、フィリピン国内でも「ここのが一番うまい」と名高い逸品。食わず嫌いはもったいない——勇気と鼻を持て余している方は、ぜひ人生の一ページに加えてみてください。
写真左をご覧ください。トラックの荷台にパイナップルを山積みにしたまま、そのままお店になっています。「売り場」という概念が、ここでは少し違うようです。
値段も驚きの安さで、安いところではなんと1キロ15ペソから。
さらに市場を歩き進めると、意外なものが目に飛び込んできます。ブドウ、マスカット、リンゴ、みかん——そう、どう見ても南国っぽくないフルーツたちが、堂々と並んでいるのです。
これこそがバンケロハン市場の懐の深さ。南国フルーツだろうと、そうでなかろうと、とにかくなんでも揃う、それがここのスタイルです。

市場をぶらぶら探索していると、「これ、なんだろう?」と足が止まる瞬間が必ずやってきます。見たことも、もちろん名前も知らないフルーツとの遭遇です。
こちらは、ランブータンというフルーツです。
こんな予期せぬ出会いこそ、ピカピカのモールや定番観光地では味わえない、ローカル中のローカルな市場ならではの醍醐味。「何があるかわからない」が、ここでは最大の魅力なのです。
色とりどりの野菜コーナー
フルーツゾーンを抜けると、今度は野菜たちがひしめき合うエリアへと突入します。
にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、紫玉ねぎ、白菜、もやし……どこかで見たことのある顔ぶれが、びっくりするほどの安さで並んでいます。「南国の市場だから、見たこともないエキゾチックな野菜ばかりでは?」——そんな勝手な想像は、あっさり裏切られます。案外、ふつうに日本のスーパーで見るような野菜たちが揃っているのです。
そしてここでは、難しいことは何も要りません。地元のお母さんたちが手慣れた様子で品定めをしている横で、気になったものをただ指差すだけで買い物が完結してしまいます。言葉の壁? そんなもの、指一本で十分です。
誰もがカルチャーショックを受ける精肉コーナー

野菜エリアを過ぎたあたりから、空気が変わります。
ここからが、精肉コーナー。市場の中でもひときわカオス度が跳ね上がるゾーンです。
解体されたばかりの肉が露天にそのままドーンと吊るされ、店員も客も生肉を素手でつかむことなど当たり前。牛や豚の頭が「邪魔だから端に置いといた」くらいの温度感で無造作に転がっていたりと、日本のスーパーで鍛えられた感覚では、目がいくつあっても足りません。
でもこれが、バンケロハンのごく普通の朝です。

これほどフィリピンのローカルをリアルに感じられる場所は、そうありません。ちょっと勇気を出して、ぜひ足を踏み入れてみてください。市場の鶏肉
鮮やかな色をした鶏肉、見るからに鮮度抜群です。
ただ、日本で長年スーパーのトレー越しに肉と向き合ってきた身としては、素手でナマ肉をつかむ光景はなかなかの衝撃。「え、手袋は…?」と思わず周りを見回してしまいます。
これが正解、あれが非常識——そんな話ではなく、世界にはいろんな「当たり前」があるということを、頭ではなく目と肌で実感できる貴重な体験です。
カラフルで大胆な海鮮コーナー

精肉エリアの熱気を抜けると、今度は鮮魚コーナーが広がります。
とにかく魚の種類がすごい。カラフルで、にぎやかで、南国の海をそのまま陸に持ってきたような雰囲気です。
鮮度の良さも、さすがは海に近いダバオ。水揚げから食卓まで、驚くほど距離が短いのがこの街の強みです。
そして何より印象的なのが、魚を前に真剣な目で品定めする地元の人たちの姿。観光地でもなく、インスタ映えを狙った場所でもない。ここは紛れもなく、生活の場です。
1メートルを優に超える巨大魚が道端にドーンと置かれていたり、荷台に無造作に乗せられたまま運ばれてきたり——朝から驚きが止まりません。
その横をジプニーやトライシクルがクラクションを鳴らしながら走り抜けていく。音、匂い、熱気、そして巨大魚。
バンケロハンの朝は、想像以上に騒がしくて、想像以上に面白い。その喧騒が、すこし頭の中で描けてきたでしょうか?
多様な生き物が生息する干物コーナー

鮮魚エリアの奥へ足を進めると、今度は干物コーナーが出現します。
イカの干物、大きな魚をまるごと豪快に干したもの、見た目のインパクトは十分です。しかしここで試されるのは、目よりも先に鼻です。漂ってくる匂いは、なかなかに「本格的」。
さらにこのエリア、住人も個性的です。ハエ、ゴキブリ、ネズミ、そして猫——それぞれが誰に遠慮するでもなく、堂々と日常を謳歌しています。カオス度、市場内でもおそらくダントツ1位。
苦手な方は足早に通り過ぎるのが賢明です。でも、これこそがバンケロハンの本音。
日本では見たことのない干物がずらりと並ぶ光景は、それだけで十分見ごたえがあります。
ただ、「干物には興味あるけど、さっきのあのエリアで買う勇気はちょっと……」という正直な気持ち、よくわかります。そのモヤモヤ、スーパーが解決してくれます。フィリピンのスーパーでは、同じような干物が清潔にパック詰めされて売っているので、衛生面が気になる方はそちらで堂々とお買い求めください。
その他

バンケロハンで売られているものが多すぎて「その他」には多くのものを含みますが、主に古着(現地ではウカイウカイと呼ばれる)・米・お花・卵・発酵調味料などがあげられます。

そしてこのエリアの真打ちともいえるのが、発酵調味料。
見た目からしてただものではない雰囲気を漂わせていますが、本番はニオイです。近づいただけで「あ、無理かも」と悟る人が続出する、なかなかの強者です。
小魚やエビを発酵させて作られており、ご飯のお供やディッピングソースとして地元の人々に愛されています。きゅうりなどにつけて食べるのが定番スタイルだとか。
「食べる」以前に「近づく」という第一関門がある調味料——それが、この発酵調味料です。
ここでしか出会えないもの3選
①裏道のサピンサピンおばあちゃん

バンケロハンを何度訪れても、この出会いは保証できません。市場の裏道に、朝の早い時間帯だけひっそりと現れるサピンサピン売りのおばあちゃんがいます。
サピンサピンとは、もち米とココナッツミルクで作られたフィリピンの伝統的なスイーツ。色鮮やかな層が重なった見た目が特徴で、もちもちとした食感とほんのりした甘さがクセになります。
おばあちゃんのサピンサピンは口コミで地元に知れ渡っており、並んでいるうちに売り切れてしまうことも珍しくありません。バンケロハンを訪れるなら、ぜひ早起きして裏道を探してみてください。出会えたらラッキー、それがバンケロハンの醍醐味です。

②絶品ピーナッツバター

「安いのに、なんでこんなに美味しいの?」初めて食べた時の正直な感想です。バンケロハンで売られているピーナッツバターは、市販品とは別次元の濃厚さ。ピーナッツをそのまま食べているような力強い風味で、一度食べたら忘れられません。お土産にも最適で、日本に持って帰ると間違いなく喜ばれます。

製造工程には目を瞑りましょう。半けつのおっちゃんが器用に機械を使って次々とピーナッツバターを作っていました。
③人の背丈ほどのチチャロン
市場内でひときわ目を引くのが、巨大な袋に入ったチチャロン。チチャロンとはフィリピンの定番スナックで、豚の皮を揚げたもの。サクサクの食感とほどよい塩気がたまりません。
それにしても、その量が尋常ではありません。人の背丈ほどもある大袋にぱんぱんに詰め込まれた姿は、初めて見た人なら思わず写真を撮らずにはいられないはず。
歩き疲れた後はバンケロハン食堂へ
カレンデリア(食堂)が集まるエリアには何軒かお店が並んでいますが、私が強くおすすめしたいのがこちらのスープ屋さん。
ブラロやヒナランなど、長時間じっくり煮込まれた熱々のスープをご飯と一緒にいただく。これが、市場を歩き回って疲れた体に、これ以上ないほど染み渡ります。朝から五感をフル回転させてきた後の一杯は、もはや至高のひと言。

最後の締めくくりは、フィリピンを代表するスイーツハロハロで決まり。色とりどりのトッピングが山盛りになったそのビジュアルは、疲れた目にも眩しいほどです。
まとめ
いかがでしたか?においも、カオスも、巨大魚も、全部ひっくるめて、これがバンケロハン市場です。
ピカピカのモールも悪くない。でも、ダバオの”本物の朝”を知りたいなら、答えはここにあります。地元の人たちの生活が、飾らないままそこにある。そんな場所は、世界中どこを探してもそう多くはありません。
ダバオを訪れたなら、バンケロハン市場は絶対に外せません。早起きを後悔させない自信が、この市場にはあります。
《この記事を書いた人》
ダバオッチのゆい(21歳)
東京の大学3年生で現在は休学中📚
趣味は小学校から続けているサッカー⚽️
登山・素潜りなどの自然アクティビティ🌿フィリピンの文化・人々に興味を持ち、タガログ語・ビサヤ語を学習中
自分の体験を通じて、ダバオを訪れる人、ダバオに暮らす人に向けて有益な情報を発信していきます!






