2026年5月20日に発生したダバオ市バランガイ(行政区)ニューカルメンの衛生埋立地崩落事故を受け、周辺住民の間では、自宅に戻れるのか、また今後の生計を維持できるのかという不安が広がっている。
この事故では31歳の男性1人が死亡し、2人が負傷したほか、高齢女性2人が行方不明となっている。
崩落後、大量のゴミが斜面を滑り落ち、複数の住宅や住民を巻き込んだことから、当局はプーロック(最小行政区)8の住民に避難を指示した。警察は現場一帯を封鎖し、行方不明者の捜索・収容活動を続けている。
一方で、住民の生活にも深刻な影響が出ている。今後、当該地域への立ち入りが制限される可能性を懸念し、豚などの家畜を売却し始める世帯もみられる。
被災住民のレネ・オコイさんは、「ここで家畜の餌を確保していたが、今後はここに住めなくなるかもしれないため、埋もれてしまう前に売ることにした。もったいない気持ちはあるが、起きてしまったことなので仕方がない」と語った。
また、住民のマルセリン・アルフェチェさんは、貯蓄がなく生活が厳しいことから、やむを得ず家畜の売却を決断したと明かした。
アルフェチェさんは、「この事故で本当に困っています。貯金もなく、私は病気を抱え、夫もすでに働けない状態です。現在はバランガイ施設に身を寄せていますが、これからどこへ行けばよいのか分からず不安です」と話した。
さらに住民らは、これまで集めてきたリサイクル可能な廃棄物の持ち出しを急いでいる。今後、埋立地への立ち入りが制限される可能性があるためである。
多くの家庭にとって、ごみ拾いや廃品回収は主な生計手段となっており、恒久的な立ち入り制限が実施されれば収入源を失う恐れがある。
このため一部の住民は、避難や立ち入り制限の影響を見据えながら、生活再建の判断を迫られている状況だとみられる。






