サランガニ州マアシム沖で発生し、ミンダナオ島各地で強い揺れが観測されたマグニチュード7.8の地震を受け、複数の自治体が業務および授業の中止を決定した。
津波と警報解除
フィリピン火山地震研究所(Phivolcs)によると、地震は2026年6月8日午前7時37分に発生した。これを受け同研究所は、通常の潮位を1メートル以上上回る津波が発生する可能性があるとして津波警報を発令した。
対象地域:サランガニ州、ダバオ・オクシデンタル州、タウィタウィ州、スールー州、バシラン州、サンボアンガ・デル・スール州、サンボアンガ・シブガイ州、スルタン・クダラット州、南コタバト州の沿岸部
その後、各地で津波が観測され、最大波高は約1.4メートルに達した。
約2時間の監視の結果、大きな異常は確認されなかったため、津波警報は解除された。
死傷者の状況
国家災害リスク軽減管理評議会(NDRRMC)は、2026年6月8日時点で死者19人、負傷者134人が確認されたと発表した。
死者19人のうち16人はソクサージェン地方(第12地域)、3人はダバオ地方(第11地域)で発生した。
ダバオ地方の死者3人はいずれもダバオ・オクシデンタル州バルット島で確認された。
マビラ村では商業施設の倒壊により1人が死亡し、パトゥコ村では土砂崩れにより1人が死亡、5人が負傷した。
またコネル村ではモスクの損壊により1人が死亡した。
一方、南コタバト州トゥピ町でも2人の死亡が確認されており、落下物による死亡と心停止によるものと報告されている。
授業・業務の停止
ダバオ地方の複数の州や市町村では、公立・私立学校の授業中止および業務停止措置が取られた。
ジェネラルサントス市では全ての学校の授業に加え、政府機関、民間企業、各種団体の業務も停止された。
当局は、緊急対応・医療・治安維持に従事する職員を除き、通常業務の継続を指示したほか、住民に対して冷静な行動と余震への警戒、公式発表への従うよう呼びかけた。
ダバオ市でも全ての学校および政府機関が業務を停止し、民間企業にも同様の対応が要請された。
午前11時30分時点でダバオ市内に大規模な被害は報告されていないが、建築事務所(OCBO)が建物の安全点検を開始している。
ダバオ・デル・スール州、ダバオ・オリエンタル州、ダバオ・デル・ノルテ州、ダバオ・デ・オロ州、ダバオ・オクシデンタル州でも、各自治体ごとに授業および業務停止措置が取られている。
インフラ被害
- ダバオ市ではボルトン橋1号の南行き車線が一時閉鎖。DPWHと市技術部門が安全確認を実施している。
- ブカナ橋の一部でも損傷が確認され、調査中している。
- マタナオ国立高校では使用停止となっていた校舎1棟が倒壊したが、人的被害はなし。
- ダバオ・オクシデンタル州ホセ・アバド・サントス町ではバランガイ庁舎が倒壊した。
- サランガニ州では橋梁の損壊、南コタバト州では国道に亀裂が確認された。
- ジェネラルサントス市では商業ビルの倒壊が発生。一部商業施設や学校にも被害が確認された。
- ジェネラルサントス空港は一時閉鎖された。
政府の対応
フェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領は、関係機関に迅速な対応と資源投入を指示し、「ミンダナオを取り残さない」と強調した。
東ミンダナオ軍(EastMinCom)、第10歩兵師団、警察、災害機関は緊急対応体制を発動し、救助および被害調査を実施している。
空からの偵察も行われ、ジェネラルサントス市周辺の被害状況が確認された。
ダバオ市の状況
ダバオ市では重大な被害は報告されておらず、負傷者も確認されていない。
地震の原因
この地震は、活発な海底断層帯であるコタバト海溝(Cotabato Trench)の活動によるものとされる。
コタバト海溝は大規模地震を引き起こすことで知られ、1976年のモロ湾地震および津波の発生源でもある。






