フィリピン財務省(以下DOF)は、2026年2月27日、世界銀行が、プロジェクト準備助成金基金(GFPP:Grant Facility for Project Preparation)を通じ、フィリピンの雇用創出と貧困削減を後押しするため、今年新たに3件の助成金を承認したと明らかにした。
助成金は、開発パートナーがフィリピン政府に無償で提供する資金支援で、重要なプロジェクトの事前準備作業を全額賄うもの。これにより政府は財政余力を維持しながら、優先度の高い事業を推進できる。
DOFの声明によると、フレデリック・ゴー財務長官は、総額413万ドルに上る世界銀行の助成金協定について、政府内の承認手続きを迅速に進めるよう主導し、承認されたプロジェクトが速やかに実施段階へ移行できるよう取り組んだ。
承認された事業には、農業省(以下DA)の「中小企業(MSME)の資金アクセス改善と気候変動リスクへの強靱性向上プロジェクト」が含まれる。本事業は、農業金融の強化や保険制度の近代化、農村開発機関の機能向上を目的としている。
このプロジェクトには121万ドルの助成金が充てられ、DAは、事業を実施する上でのリスクに早期に対応できる体制を整える。生産性の向上や農村所得の増加、雇用創出、食料安全保障の改善に加え、地域社会が気候変動の影響により適切に対応できるようになることが期待されている。
また、世界銀行は貿易産業省が進める「フィリピン中小企業(SME)COMPETEプロジェクト(競争力強化)」に対し、事業設計や環境・社会面のセーフガード整備、実施体制の調整などに充てる121万ドルの助成金を承認した。
本プロジェクトは、中小企業の国内外での競争力を高め、事業拡大や市場アクセスの拡大、雇用創出につなげることを目的としている。
さらに、DOFによると、世界銀行は情報通信技術省(DICT)の「フィリピン・デジタルインフラ事業拡大プロジェクト(フェーズII)」にも171万ドルの助成金を承認した。
このプロジェクトでは、西ミンダナオやバンサモロ・ムスリム・ミンダナオ自治地域(BARMM)など、通信環境が十分でない地域でブロードバンド接続を拡大する。
助成金は、技術・経済面の実現可能性調査や詳細設計、利害関係者との調整、制度能力の強化など、事業開始に向けた重要な準備作業に充てられる。
ゴー財務長官は「世界銀行がフィリピンへの支援を継続していることに感謝する。これらの助成金は事業開発にとって重要であり、国民にできるだけ早く恩恵が届くよう、速やかに最終化と署名を進めていく」と述べた。






