
ドリアンの生産拡大を目指し、ダバオ市農業局(以下CAgrO)は5月22日、グランド・メンセン・ホテルにて「ドリアン栽培に関する技術フォーラム」を開催した。
「グローバルな課題に対応し、世界的な機会をつかむダバオのドリアン産業」をテーマに、市内各地から約100人の農家が参加したほか、輸出業者、学術機関の研究者、官民の関係者も出席した。
フォーラムでは、ドリアン産業の現状と新たな市場機会、ダバオ市の重点産品投資計画、ドリアン輸出に関する植物産業局(BPI)・植物検疫サービス(以下PQS)の最新プロトコル、食品医薬品局(FDA)の規制ガイドライン、2023年制定の市条例第0617-23号、さらにドリアン生産における人工知能(AI)の活用など、多岐にわたる重要なテーマが議論された。
CAgrO責任者代理のアントニオ・オブシオマ氏は、ダバオ市情報局に対し、今回の技術フォーラムが農家にとって、作物の収量・品質・収益性を高め、国内外での競争力を維持するための重要な機会になっていると述べた。
また、農家が自らの懸念を表明し、CAgrO職員と直接意見交換を行う場が設けられたことも強調した。
オブシオマ氏は「本日の主な議題は、ドリアン産業の現状とPQSの基準に関する内容でした。ここに参加できてうれしく思います。農家の声を直接聞き、いくつかの課題を把握することができました。私たちの立場で何らかの対応ができればと考えています」と述べた。
さらに、「このような取り組みは非常に有益です。より効果的で、農家のニーズに応えるサービスの提供につながるからです」とも付け加えた。
また、セバスチャン・ドゥテルテ市長は、オブシオマ氏による代読の中で、ダバオ市が国内最大のドリアン生産地であるという立場を改めて強調した。
ドゥテルテ市長は、フィリピンと中国の間で締結された二国間協定により、中国市場へのドリアン輸出が年間約5万トンに拡大されたことに言及した。
また、ドリアン産業が成長を続けている一方で、依然として多くの課題を抱えていることを認め、このようなフォーラムが農家、業者、関係者にとって、専門知識や優良事例を共有する貴重な機会となっていることを強調した。
さらに、このイベントについて「持続可能な成長を推進するための解決策や革新を見出すうえで、大きな一歩となる」と述べ、「ダバオのドリアン産業をさらに発展させるため、今後も力を合わせて取り組んでいきたいと願っています」と語った。