2月4日、ミンダナオに住む約500人が「司法試験」を受験した。しかし、新型コロナウイルスに感染したために受験できなかった受験生もいたなど、コロナ禍前とは試験の様相が変わっているようだ。コロナ禍の司法試験は、どのような変化が見られたのだろうか?
ダバオ市警察署のMaria Teresita Gaspan報道官は、BangkalにあるAteneo de Davao大学の会場に総勢145人の警察官を配備したと述べた。また、今回受験したのは、最高裁判所のデータによると478名にのぼるとも明らかにした。試験中は何もトラブルは発生せず、基本的な感染対策もしっかりと守られたという。
しかしながら、新型コロナウイルスに感染したため、試験を受けることができなかった受験生もいたという。今回の司法試験にあたっては、72時間以内の陰性証明の提出が必須となった。1月9日もしくは試験の2週間前から自主隔離をすることを勧めるといった事前の声掛けもあり、かなり厳しい新型コロナウイルス対策をおこなったことが伺える。
それだけでなく、これまで日曜日に連続して4回おこなっていた試験日程も、今回は2日しかおこなわれなかった。さらに、従来おこなわれてきた8教科から4教科にまとめられた。これらの対応は密を避けるという新型コロナウイルス対策の意味合いと、2021年にフィリピンを襲った台風オデットによって被災した地域に配慮しておこなわれた。
コロナ禍に入ってから、フィリピンでは新しい弁護士が誕生していないという。今回無事に司法試験がおこなわれたことから、新型コロナウイルスのパンデミック以降初の弁護士誕生もまもなくのことだろう。