ダバオ地方タグム市の高架道路が、10月4日に開通した。この高架道路は、これからのタグム市の発展を見込んで建設されたもので、全長は1.6キロメートルと、ビサヤやミンダナオの中でも最長の高架道路となる。しかしながら、この高架道路建設にあたっては、必要があったのか?という声が払しょくされないままのようだ。
タグム市のビジネス街を行き来する車の交通量緩和のため作られた高架道路は2017年に建設が始まり、国内主要インフラプロジェクト「Build, Build, Build」の一環で作られた。また、国道「Daang Maharlika National Highway」沿いに立てられ、総工費は270億ペソにもおよぶ。
タグム市の条例によると、この高架道路は三輪自転車、自転車タクシー、自転車、40トンのトレーラートラックを除く全車両が通行可能となる。また、道路の途中で駐車することは禁止され、ジョギングやウォーキングも禁止となる。日本の自動車専用道路と同じような扱いとなる。
ダグム市長のAllan Rellon氏は、公共事業道路省(DPWH)との最近おこなわれた会議において、この高架道路は2021年末までに通行可能となるだろうとコメントしていた。また、高架道路が開通した後、この下にある国道の舗装工事をおこなう計画だという。この舗装工事を含めた道路プロジェクトは、2022年3月までの完成を目指しておこなわれている。
また、Rellon市長は、高架道路の建設にあたっては、ビジネス関連や批評家からのさまざまな反対もあったと述べた。そして、「高架道路は優先すべきではない、推し進めるべきではないといった投稿がインターネットにありました。必要がないと主張する人さえいました。しかし、我々はこの建設の正当性を訴え、州知事や議員とも再度話し合いました。そして今、現実のものとなったのです」と語った。
この建設に異を唱えていた一人として、元ダバオデルノーテ州知事のRodolfo del Rosario氏が挙げられる。Rosario元州知事は、このプロジェクトは適切なプロセスを取っておらず、必要がないと指摘していた。これについて、DPWHダバオ支部は、高架道路はこれからのダグム市の発展を見据えて建設されたと主張している。