2月22日(月)、ダバオ市のサラ・ドゥテルテ市長は、地元のラジオ番組に出演し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンを複数国で共同購入し、公平に分配するための世界保健機関(WHO)の国際的な枠組み「covaxファシリティ」から15000回分のワクチン供給を受ける予定であることを明かした。
具体的な受け取りについての日付は、市として情報を得ていないとし、言及を避けたが、サラ市長はワクチンが供給され次第、フィリピン南部医療センター(SPMC)の医療従事者およそ5千名に最初の接種を実施するとし、提供されるワクチンの数量は十分にカバーできるものであると述べている。
ダバオ市で新型コロナウィルスの対応に従事している公立及び私立病院の医療従事者は13,000人とされる。まずは新型コロナウィルスの受け入れ公立病院であるフィリピン南部医療センター(SPMC)に勤務する医療従事者らを優先的に実施し、そのあと他の病院に勤める医療従事者、高齢者、低所得者、警備員らにワクチン接種が予定されている。
ダバオ市保健局によると、市で目標としているワクチン接種人数は120万人で、優先的に接種を予定している人数は上記の医療従事者、高齢者、低所得者、警備員らおよそ50万人であるという。また、医療従事者らは市保健局が、高齢者は高齢者局、低所得者は社会福祉開発局などがそれぞれ接種開始に向けて準備を進めているということだ。
ワクチン接種をする会場はフィリピン南部医療センター(SPMC)及び地元の小学校が検討されている他、フィリピン南東大学、アテネオ大学、ミンダナオ大学等も検討されているが、ワクチンによっては保管するための施設整備が整っていないこともあり決定していない。
フィリピン保健省ダバオ支部によると、21日時点で新型コロナウィルスに感染したダバオ地方の総患者数は19,462名。うち現在も自宅隔離、治療・入院している患者は1,668名で、811名の死亡が確認されている。新規の感染者は85名と減少傾向に転じているが、一刻も早いワクチンの到着が期待されている。