【News】ダバオ湾の水質悪化に歯止めを

サマル島

ダバオ湾の水質悪化が問題となっている。環境研究のスペシャリストLemuel Manalo氏は、都市緑化プロジェクトを通して緑地をマッピングすることで、ダバオ湾で昨今問題になっている大腸菌群数の増加に対処できるとする見解を発表した。

ダバオ市の水域で大腸菌が増加している主な原因としては、おそらくダバオ市の水域に定住する人口に関係するという。ダバオ市長のサラ・ドゥテルテ=カルピオ氏は、ダバオ湾のリハビリテーションについて言及をしているが、大きな問題として、海岸線から離れた場所への移転で影響を受ける可能性のある多数の市民について挙げている。

しかし、ダバオ湾の水質悪化への対策は急いだほうがいいかもしれない。7月にダバオ市で開催されたトライアスロンのレースPenong’s 5150 Triathlon Davaoでは、直前の水質検査にてダバオ湾の水がレクリエーションに適さないと判断されたことを受け、水泳パートがキャンセルされ、2.5Kの走行の後に40キロの自転車、そしてさらに10キロの走行というコースに変更されている。このような事例が続けば、今後のダバオ市で開催されるスポーツイベントなどに影響を及ぼす可能性もあるだろう。

またManalo氏は、JICAがダバオ市のインフラ近代化研究の一環として、沿岸部の廃水処理施設建設の実現可能性調査を行っており、廃水処理施設も、この問題の解決に役立つ可能性があると述べている。

キレイなビーチが多いことで国内外に知られるダバオ。水質悪化を防ぎ改善していく事は、観光業の観点からも重要な事だといえるため、市を挙げて対応にあたってほしいところだ。