電信通信サービスを展開する、TierOne Communications International, Inc.(以下、Tier1)は、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領の任期中に、50,000のタワーを設置し、フィリピン国内のサービスが行き届いていない地域に、インターネット回線を届ける予定だ。このプロジェクトは、2018年1月29日に開始される予定。
「我々は、ミンダナオのサービスの行き届いていない地域に焦点を当てます。実際に、ARMM(イスラム教徒ミンダナオ自治地域)に焦点を当てています」と、Tier1のジョナソン B. スティーブンズ会長は10日(水)、記者会見にて述べた。また要請により、十分なインターネット設備が整っていない、フィリピン国軍、フィリピン国家警察、病院、学校や地方政府にも焦点を当てる。
このプロジェクトの予算は、15~20億ドルとなっている。氏は、ARMMが国内で最もサービスが行き届いていない地域だと話す。Tier1は、ARMMにある52の政府機関が入る共同施設に、100MBPSのハイスピードネットワークサービス確立する。
Tier1は、ボストンに拠点を置くParallel Wireless、フィンランド拠点のNokiaと戦略的パートナシップを結んでいる。中国拠点のZTEもまた、ダバオ市にある巨大なデータストレージセンターを利用しての新しいフィリピンブロードバンドネットワークの構築に、Tier1と提携することに関心を示している。「我々は、ダバオだけではなく国中に通信サービスを展開できるほどに十分大きな共同企業体となりました。我々の共同企業体である、アメリカ、ヨーロッパ、中国、南アフリカ、そしてオーストラリアからの企業と協力し、これらすべてのパートナーが、これからの5年間で50,000のタワーを建設することに同意、承認しました」と氏は話した。
氏によると、これらのタワーはワイヤレス接続のシグナルを38kmの先まで送り、サイズは小さく太陽電池で作動、オフィスや政府施設の屋根に設置可能だとのこと。セキュリティー上も安全で、タワーを設置する土地の賃貸に関する長い交渉をする必要もなくなる。また、フィリピンの主要通信サービス会社である、GlobeとSmartがこの24年間でやったことを、彼らは2年間で成し遂げるとし、それは国内に20,000のタワーを設立することだと、氏は説明した。
さらに、こうも話した。「機材はイスラエル、アメリカ、オーストラリアからであり、それらの支払はすでに済んでいる。つまり、この1月中にはタワーの設置を開始できる」。「我々は、学生が24/7いつでも携帯電話、ブロードバンドにアクセスできるよう、すべての学校にフリータワーを設置することも計画しています。このタイプのタワーは1日で設置可能です」。「これはマイクロセルタワーと呼ばれるもので、これまでのものより長距離をカバーできます。このタワーを多く設置することにより、タワー同士でコミュニケーションを取り合い、シグナルの届いていないところを探し出し、そこに届けます」。このタワーは、公共、民間の両方に設置され、大きな学校や大学にも設置されるだろうとのこと。