東ダバオ州は、ミンダナオのパーム油市場において、そのサプライヤーとしてリードをとるために、先住民族マンダヤ族が住む町、カティール周辺にて、5億ペソをかけて5,000ヘクタールの土地をパーム油工場の改善及び、アブラヤシ農園の設立に割り当てることを発表した。
州政府の関係者のダヤンヒラン氏によると、予算はフィリピン開発銀行(以下、DBP)からの融資だという。またその他に、農園の管理のために11億ペソの融資をも受けるという。氏は「DBPは、以前にもミンダナオのパーム油産業のために複数の融資を行っていることから、私たちにも問題なく融資を申し出てくれました」と、以前に融資を受けたプロジェクトが成功していることを引き合いに出して話した。
氏によると、2つの工場がカティールに建設される予定であり、1つが粗油工場であり、もう一つが精製工場である。氏は「粗油の段階ではまだ食用ではありません。通常、これを精製工場に売ることになります。しかし、新テクノロジーにより、5,000ヘクタールの土地に両工場を建設することができます」と説明した。
現在、ミンダナオの市場に出回っている約80%のパーム油が輸入品だという。5月までには、このプロジェクトの調査が行われる予定であり、また、州政府は今月中には、カティール、バンガンガ、ボストンのそれぞれの自治体のトップと会い、正式な同意書の発行に向けて取り組んでいく予定だとのこと。
「1ヘクタール当たり、1シーズンで約4万ペソの収入を得る見込みです。約300世帯のマンダヤ族が農園に関わり、その恩恵を受け、他の家族も工場での雇用の機会を得ることになるでしょう。私たちは、この地域に住むマンダヤ族の人々が少なくとも25年間は継続的な収入と雇用があることを期待します」とダヤンヒラン氏は述べた。