保健省(以下、DOH)ダバオは、2017年ダバオ地方でハンセン病患者数が174件となり、前年の125件に対して39.2%増加したと発表した。
DOHダバオのハンセン病管理プログラムの担当者であるヴェルヘル・バウティスタ氏は1月26日、にSMラナン・プレミアで行われた記者会見で、2017年にダバオ地方で新たに感染が確認されたのは110人だったことを明らかにした。
ハンセン病は、抗酸菌の一種であるらい菌 (Mycobacterium leprae) の皮膚のマクロファージ内寄生および末梢神経細胞内寄生によって引き起こされる感染症である。感染経路は、らい菌の経鼻・経気道よりのものが主であるが、他系統も存在する。感染力は非常に低く、治療法も確立した現状では、重篤な後遺症を残すことや感染源になることは稀であるものの、適切な治療を受けない・受けられない場合は皮膚に重度の病変が生じ、他者へ感染することもある。
フィリピンでは現在、貧困層が医療サービスを適切に受けられていない現状があり、先進国では容易に治療、感染拡大の予防ができるハンセン病のような病気にも注意が必要なのが現状だ。