ダバオ市の電力会社Davao Light and Power Company(以下、DLPC)の関係者の話から、洪水により浸水をしたエリアの家屋で、電気計器が濡れているため電力の復旧作業が現在も中断されていることが明らかになった。
DLPC副社長であるロジャー・ヴェラスコ氏によると、12月22日に発生した洪水で被害を受けた8000軒の住居の内、現在までに電力が復旧しているのは、わずかに32%であるという。
復旧が難航している主な原因は、浸水の水位レベルが住居の屋根を遥かに上回っており、電気計器や住居内の配線を濡らしてしまった為だ。もしも電力の供給を急げば、感電事故や火災が発生する可能性があり、被害がさらに拡大する恐れがある。同氏は、顧客の安全性を第一に考えて復旧作業を行っており、配線が完全に乾燥するまでは電力の供給ができない状況だと語った。
DLPCエンジニアリング担当のマーク・ヴァレンシア氏によると、被災した8000人はダバオ市の20地域と北ダバオのドゥハリに居住していた。DLPCは洪水で壊れた電気計器の交換作業などに100人の電気エンジニアを雇い対応している。
さらに、排水が完全に行われていない地域では電力の提供ができないため、地域住民への協力要請も行われている。