先月5月29日から6月中旬にかけてミンダナオ島でマグニチュード4.0以上の地震が頻繁に発生している。こういった徴候は昨年10月と12月に起こったミンダナオの大型地震の前後にも見られ、フィリピン火山地震研究所やフィリピン国家地震局も注意を促している。
ミンダナオ島では、10月にM6.0を超える地震が3度発生しており、数十人が死亡。建物が激しく損傷する等被害が出ている。また12月15日に起きたマグニチュード6.8の地震でも、死者は10名以上。ダバオ市内で３階建て商業施設が倒壊するなど建物の被害も発生。ダバオ周辺の村落では約１万5,000人が避難所生活を余儀なくされた。
ミンダナオ島における直近半月の主だった地震活動（マグニチュード4.0以上）は下記の通り。先月29日から6月16日までに合計10回発生しており、頻度が上がっている。
- 5月29日 ミンダナオ島南部スルタン・クダラット震源地GS市沖M4.0
- 5月30日 西ダバオ州、震源地ミンダナオ島南部海底 M5.6
- 5月31日 南アグサン州、震源地ヴェヌエラタウン北東 M4.0
- 6月2日 西ダバオ州 震源地ミンダナオ島南部海底 M4.0
- 6月3日 西ダバオ州 震源地ミンダナオ島南部海底 M4.0
- 6月4日 東ダバオ州 震源地ミンダナオ島南部海底 M6.5
- 6月12日 東ダバオ州 震源地ミンダナオ島南部海底 M6.5
- 6月14日 西ダバオ州 震源地ミンダナオ島南部海底 M5.0
- 6月15日 ザンボアンガ州 震源地ザンボアンガ州西海底 M4.9
- 6月16日 西ダバオ州震源地ミンダナオ島南部海底 M4.4
科学技術省直属のフィリピン火山地震研究所（Phivolcs）は地震情報ウェブサイト（https://www.phivolcs.dost.gov.ph/）を運営しており、地震情報が詳しく閲覧できる。同サイトではマグニチュード4.0以上の地震データが太字で示されるようになっており、報道各局もM4.0以上の地震の場合には新聞、ニュース等で注意を促すのが通例となっている。
