不動産コンサルティングファームのコーリアーズ・インターナショナル・フィリピンは、新型コロナウィルスの影響で厳しい都市封鎖措置を実施しているダバオ市のオフィス賃料について、様々な規制による混乱から空きオフィスや店舗が増加し、2020年は対前年比で10%の下落になるとの予測を発表した。
同社の発表によれば、オフィス・店舗の供給量は今年も20%または53200平米増加する可能性があり、新型コロナウィルスの影響で工期完了の遅延が予想されるものの、進行中のオフィスビル建設工事は9月末までに完了する可能性があるため、需要と供給のバランスによって、賃料が相対的に下落傾向になると報告している。
また、2020年のオフィス・店舗の需要は、21000平米と昨年の44500平米から50%以上の下げ幅となり、2019年は空室率が5.4%であったのが、2020年は14.5%まで増え、2020年から2022年までの平均空室率は8%になると予測した。
ダバオ市は、 現在一般的なコミュニティ防疫(GCQ)期間中で、徐々に経済活動が再開され始めている。しかしながら、都市封鎖措置期間中にダバオのシンボル、マルコポーロホテルが無期限で営業停止を発表するなど、同市の経済的なダメージは少なくない。新たな日常のもと活気のあるダバオ市が戻ってくるのはまだ先のことになりそうである。