アジア開発銀行(以下ADB)は、食料品や燃料価格の高騰がフィリピンの家計や企業に与える影響を緩和するため、最大17億5,000万ドル規模の危機対応融資をフィリピンに提供する方針を示した。
ADBは声明で、今回提案した支援について、政策支援型融資や景気対策型融資を通じ、政府が高まる財政負担に対応できるよう支援することを目的としていると説明した。
なお、この金額は、ADBが今年フィリピン向けに準備を進めている約20億ドル規模の政策支援型融資とは別枠となる。
この支援策は、ADBの神田眞人総裁とフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領が、マラカニアン宮殿で行った会談で協議された。
神田総裁は、「フィリピンはADBの本拠地であり、今回の危機がフィリピンの家庭、労働者、企業に大きな負担を与えていることを認識している」と述べた。
そのうえで、「ADBは、脆弱なコミュニティを保護し、財政圧力への対応を支援するとともに、経済の強靭性を高めるため、フィリピン政府を迅速に支援していく」と強調した。
今回の動きは、ADBが2026年のフィリピン経済成長率予測を、昨年12月時点の5.3%から4.4%へ下方修正した後に明らかになったものだ。
またADBは、世界的な原油価格の上昇や食料品・生活必需品価格の高騰を背景に、2026年のインフレ率見通しも4%へ引き上げた。
フィリピン政府の統計によると、同国のインフレ率は食料品と燃料価格の急騰を受け、4月には7.2%まで加速した。






