【特集】カダヤワン祭2023 #4「ファッションショー・ショーケース・ダンスパレード」

Kadayawan 2023

皆さんこんにちは! ダバオッチのミズキです。カダヤワン祭2023を特集する記事も4本目となりました。今回は、ファッションショー、ショーケース、ダンスパレードの様子をお届けします。

記事が全部出る頃にはカダヤワン祭から1ヶ月が経ってしまうのですが、そこには目を瞑っていただく形で(笑)。記事執筆時点でまだカダヤワンセールをやっているお店も見かけたので、辛うじてセーフだと思います。

それでは、引き続きカダヤワン祭をお楽しみください!

ファッションショー(Habi Kadayawan)

8月12日に開催されたこちらのファッションショーはアクセサリー部門から始まります。ユースカテゴリー、コマーシャルカテゴリー、コミュニティベースカテゴリーからそれぞれ5作品ずつが発表されました。バッグやアクセサリーなど、服を彩るアイテムのランウェイです。それぞれの民族の伝統的な技法を使ったデザインがかえって新しく、どれもかっこいいですよね。

ユースカテゴリーの最優秀作品は、上の画像のアクセサリー3点セット。耳、首からデコルテ、手首にそれぞれ輝くアクセサリーは、シンプルな服と合わせると、華やかに格調高い輝きを放ちます。何より金属加工の細かさは遠目にもはっきりとわかるほど。

とはいえ他の作品も、大胆なシルエットや伝統技法のアレンジは引けを取りません。個人的には下2段目中央のリュックが、素材・色・形全部可愛くてお気に入りです。

 

総勢15人の作品が披露され、カテゴリーの最後にデザイナーとモデルが共にランウェイを歩きました。

続いては衣装部門。こちらは洋服のデザインで競います。途中までしか見れらなかったのですが、デザイナー毎に方向性が全く違って面白かったです。フワッとした質感からモードにキマった雰囲気まで、いずれもフィリピンらしさや伝統的な織物・手法を用いつつ、新しい可能性を感じるランウェイでした。

モデルさんも服に合わせてメイクやヘアスタイルがバチバチにかっこよく演出されていました。ツノみたいなツインテールや前髪の三つ編みだけ色がついていたりと、創意工夫が見られました。こんなにしっかりランウェイを見るのは初めてだったので、作り手のエネルギーに圧倒されてしまいました。

ショーケース(Kasikas sa Kadayawan)

8月18日は夕方から雨。6時スタートの予定のショーケースは、1時間遅れの7時ごろに始まりました。最初は空席の目立った客席も、最初のコンサート(?)が終わる頃にはご覧のように、立ち見まで埋まっていました。

ここまで紹介したイベントは、パフォーマンスの方向性がある程度定まっていましたが、こちらのKasikas sa Kadayawanはなんでもあり! 今フィリピンで流行っている曲も、伝統的な演奏も、さらにはコンテンポラリーダンスも全部詰めで楽しめます。

『Pasilyo』や『Uhaw』、『Gento』など今年流行った曲をメドレーで歌い、観客のテンションも急上昇! 特にSB19の『GENTO』はK-POPアイドルもダンスカバー動画を出すほどグローバルな人気の曲。K-POP大好きなダバオの皆さんもノリノリで楽しんでいました。

こちらはコンテンポラリーダンスの様子。ダバオでもこういうダンスを教える場所があるというのを知らなかったので、驚いてしまいました。衣装の模様がカダヤワンっぽくていいですよね。

MCでは、観客にカダヤワンについてのクイズを出し、正解するとプレゼントするコーナーがありました。何人かがランダムで選ばれていて、筆者の隣の隣の隣くらいに人にも声がかけられていてヒヤヒヤしました(笑)。

音楽教室や学校など、さまざまな団体からあらゆるパフォーマンスが披露されました。他のカダヤワンのイベントに出るには要件を満たしていなかったり人数が足りなかったりするところが、このイベントに出て「本番」を経験できるのかもしれません。見る側にとっても色々なジャンルを次々に入れ替わるのが楽しいですね。

特に少数民族のパフォーマンスは、どこのグループでも楽器の名手のソロパートが素晴らしかったです。残像が見えるほどのゴングの早打は凄まじい気迫を感じました。

筆者は10時くらいに退散したのですが、まだまだ終わりそうにない雰囲気でした。カダヤワンも終盤に差し掛かり、熱も加速していたようです。

ダンスパレード(Indak Indak sa Kadayawan)

8月19日のダンスパレードは市役所前に続く道に長ーく列をなして続いていました。カダヤワン祭のクライマックスとも言えるイベントだけに、多くの人が詰めかけ、道は恐ろしく混んでいました。

会場の入り口は2つあるのですが、片方はステージの裏に続くもので、もう片方が正面から見られる場所に続くもの。大半の観客は裏へ続く道へと入り、真裏の辺りで立ち往生していました。そしてそこを抜けて歩くのに、普段だったら10秒で歩ける距離を5分くらいかけていました。群衆雪崩が起きなくてよかったです。

正面に繋がる入り口は、リサールパークの裏にあります。裏に続く入口より目立たないので要注意です。夜7時ごろには入場を規制していたのですが、なぜか筆者を中国人観光客と勘違いした現場のスタッフさんのご厚意により入れてもらうことができました(笑)。

出場グループは、市内外の学校がメインです。授業のない夏休みの期間を利用して、かなりハードな練習を乗り越えてきたのだろうというパフォーマンスを見せてくれます。小道具も豪華です。

1団体あたりの発表時間は8分。前後に入退場の時間もそれぞれ設けられていました。何チームかはオーバーしていたものの、大体が時間ぴったりに演技を詰め込んでいました。この量の小道具を運び切るために、入退場はとにかく全員がダッシュしていたのが印象的でした。

高さのあるパフォーマンスも魅力です。凄まじいスピードで組み上げられていくピラミッドは、さながらあの頃の組体操のクライマックス。これを1ステージで複数回やる団体もあるので、とんでもない構成です。

そして単にダンスがすごいということの他に、演技全体のメッセージ性を強く感じるものもありました。少数民族の存在を強く意識するカダヤワン祭ならではの多文化共生に向けた想いが、若い世代にも受け継がれているようです。

下の写真はパフォーマンス後の皆さんが撮らせてくれました。この衣装も個性豊かで魅力的ですね。

まとめ

今回はここまで紹介してこなかった、少し特殊な方向性のイベントの様子をお届けしました。多様な生き方や文化を表現する方法もまた多様ということで、市内外のさまざまな所属の人がそれぞれの方法で伝統を昇華させていました。

特にダンスパレードはその最たるもので、「今」「ここ」でしか見られないパフォーマンスです。しかしあまりいい写真を撮れなかったのが心残り。来年以降に期待という名の丸投げをしておこうと思います。

フィリピン屈指のお祭りとして知られるカダヤワン祭ですが、そもそもなぜこんなに今回の特集が多いのかというと、11日間もあるからです。長く、そして濃いのがこのお祭り。ただでさえ日本の3倍テンションが高い(諸説あり)と言われるフィリピンですから、お祭り期間なんて全部のイベントが盛り上がるに決まってるんですね。そして最終日に近づくにつれて街全体のボルテージと中心街の人口密度がぐんぐん上がります。

さて次はいよいよ最終日のイベントの様子を特集します。こちらもダンスパレードと並ぶ、大規模な人気イベントです。特等席から写真を撮りまくったので、後日公開のそちらの記事もお楽しみに!

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