日本でも物価の高騰が止まらないが、この状況がダバオの「国民食」にも影響していることが明らかとなった。Bankerohan公共マーケットの供給業者によると、2022年6月24日時点で、鶏肉の価格はすべての部位において1キログラム(以下、キロ)あたり200ペソを超えているという。
鶏肉は、部位によって価格が異なり、足の部位については1キロあたり200~220ペソほどとなっている。しかし、胸肉や手羽などは1キロあたり250ペソまで上がる可能性があるそうだ。
一部供給業者によると、2022年初め、または2021年後半から数か月にわたり価格が上昇しており、下がることはこの期間に入ってから一度もなかったという。供給業者の一人であるロサ・バギオ(Rosa Baguio)氏は、2022年6月24日金曜日、「最初は1キロあたり100ペソだったのに、鶏肉の高騰で1キロあたり200ペソになってしまった。」と語った。このように、鶏肉の価格は、当初の2倍にまで跳ね上がっている。
日本の家計にも直撃しているこの”チキンショック”。エサとなるとうもろこしなどの穀物価格が高騰しているうえ、ロシア・ウクライナが輸出していた食肉用の鶏が、侵攻の影響でストップ。これまでブラジル産を使っていなかった国が急に輸入しだしたことで、ブラジル産の価格は約2倍にまで膨れ上がった。そして、それに連動して国産の需要が増え、価格も高騰している。結果として、どの鶏肉も価格が上がっているのだ。
日本とフィリピン、共に鶏肉は食卓の強い味方であり、調理方法は違えど、かなり高い頻度で口にされる食べ物だ。この高騰がいつまで続くのか、鶏肉が贅沢品になる日も近いのかもしれない。