ダバオ地方で新型コロナウイルスと同時期に流行し始めた「アフリカ豚熱(ASF: 旧名アフリカ豚コレラ)」が、再びダバオ市で感染拡大しているようだ。ダバオ市獣医師会(CVO)は、市内3つの地区にあるバランガイ5か所をASFの危険ゾーンとした。これにともない、全バランガイで徹底した監視と調査がおこなわれている。
ダバオ市獣医師会のGay Zaragosa医師は、1月20日、危険ゾーンとしたバランガイが
Calinan地区のInayangan、Lamanan、およびDominga、Marilog地区のMagsaysay、およびPaquibato地区のバランガイColosasの合わせて5つだと述べた。そして、「特異なケースもあり、菌が流入したとも考えられています。最近だとToril地区の感染を別のものとして考えて対応しましたが、感染を抑えることができる状態にあり、半径500メートル圏内の豚から取った血液のサンプルはどれも陰性でした」と語った。
また、毎週ASFの調査をすべてのバランガイでおこなっており、新しい感染例が出ていないか確認しているという。これは豚だけでなく、チョリソーなどの豚肉製品も対象となっている。さらに、獣医師による証明書や動物の検査証明書、食品安全のためのその他の書類も対象となっている。
また、ダバオ市はASFの影響を受けている養豚業者に対し保障をおこなっており、これまでに豚が130頭配られている。ASFの感染拡大を受け、ダバオ市では同市の養豚業者に2,700万ペソの予算を組んでいる。
ダバオ市では、ASFのガイドラインや感染対策に関係者全員で取り組んでほしいと呼びかけている。さらなるASFの感染を起こさないことだけでなく、被害があった養豚業者への支援もおこなわれているところだ。