【News】bakwit schoolに子どもたちが連れて行かれた事件、原住民の人権を脅かす

フィリピン国旗

各地に残る武装組織の鎮圧をおこなっている組織「The National Task Force-Ending Local Communist Armed Conflict: NTF-Elcac(以下、タスクフォース)」は、Talaingodの原住民とともに、セブにあるSan Carlos大学の「bakwit school」にいた彼らの子どもたちの奪還は救助活動であり、襲撃ではなかったとコメントした。

このような話が出たのは、実際にbakwit schoolにいた子どもたちおよび保護者が参加した公開討論の場であった。そして、彼らはセブに連れて行かれたやり口が騙そうとするようなものだったと述べたのだった。その手口とは、まず、Haranの一団がダバオデルノーテ州Talaingodを訪れると、Haranに子どもたちを連れて行き、そこで1ヶ月間教育をおこない、その後また連れてくると保護者に提案した。この提案を保護者は受け入れ、許可を与えた。その後Haranに連れて行かれてから救出活動がおこなわれるまで、連絡は一切取れなかったという。

その後、保護者はタスクフォースと共同し、Bakwit school 7 (問題となった7つの学校の総称)を相手取り、誘拐を含む複数のケースを理由に訴訟を起こした。最初は失敗に終わったものの、Bakwit school 7に法的制裁を課すために継続して動いていた。

さて、この公開討論の中で、子どもたちと保護者は、左翼テロリストグループの前メンバーがBakwit schoolとフィリピン共産党の軍事組織「Communist Party of the Philippines-New People’s Army-National Democratic Front: CPP-NPA-NDF」には深いつながりがあると主張している。そして、Bakwit schoolでは子どもたちや若者を過激化する教育の場があり、ゆくゆくは軍事組織の一員となるための教育をおこなっていると主張した。また、資金調達のための活動にも使われ、民族を搾取するような活動もおこなっていると主張した。

ダバオ地方を管轄する警察の所長であるFilmore Escobal氏は、今回のBakwit schoolでの事件はHaranで起きたものと似ているとコメントしている。Haranでも多くの原住民の子どもたちが、集会中に亡くなる事件があったという。また、今回の事件については、悲惨な事件を防ぐことにつながったと述べた。

今回の事件は、原住民の人権を脅かすものに他ならない。このような恐ろしい事件が再び起こることのないよう、関係各所が動いていく必要があるといえる。